2022年7月24日 (日)

HELLO! MOVIEで東京2020オリンピックSIDE:Bを見てきました(ネタバレあり)

気づけば観客は10人弱まで増えていた。

「シン・ウルトラマン」を観た際、G-SHOCKの正時報が鳴って映画の進行時間がわかってしまったので、今回「ぴぴっ」はオフにしている。
その結果、映画が始まってから終わるまでの間、いったいこの映画は、何処へいこうとしているのかが読めなかった。
幾度か「時計を見たい」という衝動に駆られたが我慢した。

映画の冒頭は「シン・ゴジラ」を彷彿とさせる早口の会議映像で始まる。1964年の「東京オリンピック」がゴジラのようなおどろおどろしい音楽で始まることに対する、パロディかと想った。


「もしかして、チネチッタの人がSIDE:Aとかけ間違えたんじゃないか?」
映画が始まって1時間ほど過ぎた頃、僕はこう考えていた。

「支えた側の視点」として、IOCと組織委の長く深い苦悩が描かれているが、それに加えて「アスリートの視点」と言えるシーンも、ある程度時間が割かれている。
日本チームがバトンを落とすとか、南スーダンチームの合宿は「SIDE:A」のネタではないだろうか。

「支えた側」の編集ならば、その一翼だったスポーツボランティア(以下、Field CastとCity Castを総称してボランティアと記述)も、どこかで出てくると思っていたが、皆無だった。
青シャツは物語の背景に映り込むエキストラに過ぎない。

スポーツの三領域として「する」「みる」「ささえる」という言葉があり、ボランティアは「支える」立場である。
「支えた側の視点」で描くと、わざわざSIDE:Bを別作品にするものだから、てっきり「支える」つながりで、ボランティアが描かれるものと早合点していた。


ただ、ボランティアを扱わなかったことは「半分、妥当」だと思う。
東京2020をやり遂げた最大の功労者は組織委の皆さんだ。
企業や自治体からの長期出向者。東京2020を支えたいと志願した臨時職員の方たち。それはオリパラの2か月間、ボランティアとして、職員の皆さんと接した実感である。

ボランティアは五輪記録映画に銘記するテーマではないと思う。もしボランティアの誰かを掘り下げれば、途端に映画がバラエティ番組になってしまう。

なにが「半分、妥当ではないか」かというと、IOCと組織委トップ、特定の人たちのトラブルや対立に多くの時間が割かれ、組織委現場職員の記録が皆無ということだ。

コロナ禍による、史上初の延期、反対渦巻く中での開催
分断と混沌の五輪
組織委会長の女性蔑視発言があり、組織委内の対立もありました・・
という映画である。

映画が終盤にさしかかった頃、こんなことを考えた。
この映画は誰が喜ぶのだろう?
いや、そんなことは意図していないのだ。
レガシーは当事者が望む形で残される。記録映画について、それは監督に委ねられている。

共感する言葉、笑えるシーンがいくつかあった。

3×3バスケの設営に当たった安田美希子さんが語った言葉は、この大会を支えることに賭けてきた人々の気概を代表していた。
選手村フード統括の紅林利弥さんが夢で見るトラブルを羅列している横で「リアル過ぎ」のツッコミが可笑しい。
開会式で起立した貴賓席、天皇陛下がバッハ会長に「おかけになってください」と促すシーン、HELLO! MOVIEの「天皇陛下に促されて着席」というナレーションに受けた。
徳仁天皇、優しいなぁ。日本人として誇りに思う。


今回初体験のHELLO! MOVIEは最高だった。
内容としては、視覚障がい者向けの副音声が入ったテレビ放送と同じだ。
ただ、それを実現している技術がすごい。

2時間の映画の間、ギガを消費しない
(ガイダンスでは機内モードが推奨される)
通信していないため、バッテリー消費率も5%程度とわずか
スマホのマイクから取り込んだ音に同期して、音声が流れるのだが、同期が外れたのは1度きりだった。

外国人が話す翻訳字幕を読み上げる、景色や人の様子を描写する。
情報量が程よくて、それも耳障りではない。
何よりよいのは、固有人名、場所などの固有名詞を言ってくれることだ。
バッハ会長や小池百合子都知事は顔を見ればわかるが、そうではない人も多い。
ショートフィルムを卒なくつないだ記録映画が、HELLO! MOVIEのお蔭で親切な物知りの専属ガイドと観に来た映画に変わった。
(おわり)

東京2020ボランティアブログ目次

| | | コメント (0)

2022年7月23日 (土)

初めてのHELLO! MOVIE

HELLO! MOVIEは、映画館で映画を見る際、必要な人だけが字幕、音声ガイドを利用できるサービス。
HELLO! MOVIE"対応映画上映"でサービスが受けられる。
作品自体はHELLO! MOVIE"対応映画"でも、その映画館または、その上映回がHELLO! MOVIEに対応していなければ、サービスは受けられない。

事前準備としてスマホアプリ「HELLO! MOVIE」のダウンロードが必要。
映画館に着いてからでもダウンロードできるが、上映室内では別のダウンロードが必要なので、事前に準備しておくとよい。
ちなみに"最近のアプリが(COCOAもマイナポータルも)ことごとく入れられない"古いiPhone5でも入れることができた。


主なサービスは次の2つ
1.音声ガイド
2.字幕ガイド

■音声ガイド
HELLO! MOVIEアプリをインストールしたスマホを利用
HELLO! MOVIEアプリはギガを消費しない
周囲に音漏れしないようイヤホンも必要。今回はBluetoothイヤホンを使用した

■字幕ガイド
HELLO! MOVIEアプリをダウンロードした専用メガネ機器を利用
2020/1/24現在、対応しているスマートグラスはEPSON MOVERIO BT-300のみ
その機器を貸してくれる映画館もあるが、用意が無いこともある
今回はモギリの方が忙しそうだったので、確認しなかった

基本的には音声ガイドは視覚障がい、字幕ガイドは聴覚障がいの方を想定しているが、音声ガイドについては健常者であっても楽しめるのではないかと思い、今回、体験することにした。
そして、その技術に驚くことになる。


「東京2020オリンピックSIDE:B」が上映される室内に入る。観客はまだ誰も居ない。
まさかの貸し切りなのか・・
席に着くと、スマホを取り出して早速HELLO! MOVIEの準備にとりかかる。

▼アプリHELLO! MOVIEを起動
▼音声ガイド タップ
▼映画リストから東京2020オリンピックSIDE:Bをタップ
▼ダウンロードを行います>OK
▼この画面でロックする>オン

つづいてイヤホンの準備
▽Bluetooth対応ウォークマン(NW-WS623)を起動
▽Bluetooth ON
スマホとのペアリング完了
(ウォークマンの)外音取り込み機能はオン(マイクで周囲の音を拾う)にする


上映時間数分前から、HELLO! MOVIEのガイダンスが流れる。
上映時間となり次回作の予告が始まると、天井スピーカーの音量とガイダンス音量のベストマッチを探してボリュームを調整する。

映画の音声がアプリ(イヤホン)から聞こえるわけではない。
天井スピーカーが大音響なので、外音取り込みはオフに切り替えた。
イヤホンが耳を塞いでいる分、外音がもの足りないが、程よい音量だ。

ガイダンスでは次の点が指摘される。
1.マイクを塞がない
2.機内モードを推奨
3.光り、音漏れに配慮を

1.スマホのマイクから取り込んだ音に同期して、ダウンロードしたデータから音声が流れる仕組み
 ↓↓
2.従って映画の間は通信しないので、通常の映画と同様、スマホは機内モードにできる
 ↓↓
3.マイクを塞げないので、スマホをカバンに仕舞えない。ただ外に出しておくと画面の光りが漏れる。
そこで、ドリンクホルダーに画面を下向き、マイクのある側を上向きにして置いた。

これで、準備完了。
映画「SIDE:B」と初めての「HELLO! MOVIE」
さぁ、ダブルのワクワクを楽しもう。

観客は少しずつ増えてきた。
中にはField Castの青シャツ・灰パンで揃えた方もいる。

東京2020ボランティアブログ目次

| |

2022年7月22日 (金)

「東京2020オリンピックSIDE:A/SIDE:B」(ネタバレなし)

クレジットカード情報を入力した画面で[次へ]をクリックすると、そこは「ありがとうございました。」画面だった。

え、練習だったのに・・
と思ったが時既に遅し。
チネチッタは1度購入した映画チケットの時間変更ができないことは「シン・ウルトラマン」の時に確認済み。

封切り当初は1日4~5回だった上映も、終盤となった今は9:10からの1日1回のみ。
前日21時の時点で、チケット購入者はゼロ。すべての座席が選択可能となっている。
これだけ選択肢があると、かえって迷ってしまうが、最後列のど真ん中を確保した。
これならば「前の人の座高が高かった」と、誰かに不運を嘆かせることはない。


「東京2020オリンピックSIDE:A/SIDE:B」は、2022年夏に劇場公開された東京2020オリンピックの実録映画。

五輪公式映画は、1912年の第5回ストックホルム五輪以来、毎回制作されており、1964年東京五輪の公式映画「東京オリンピック」(2時間49分)は市川崑監督が制作。
この映画は"絵に描いたような"記録映画。芸術を追究したり、奇をてらうことなく、実直なほどに競技者を描いている。

現在はDVD、ブルーレイが販売されている。
prime videoでは通常30日間400円でレンタルできる。
7月21日からはprime会員特典対象となり、amazonプライム会員は追加料金なしで視聴できる。


1964年版は1本の作品だが、東京2020版はSIDE:A/SIDE:B、2本の別作品として公開された。
・750日5000時間の映像から編集して構成
・総監督:河瀨直美
・配給:東宝

SIDE:A
アスリートの視点で描く
上映時間:120分

SIDE:B
支えた側の視点で描く
上映時間:123分

なお五輪記録映画は「オリンピック」の記録であり、SIDE:A/SIDE:Bともにパラリンピックの映像はなく、市松のエンブレムも五輪のみクレジットされている。
オリパラは一対、一体のものという認識が広がっていると思うのは、僕が東京2020オリパラ両方に関わったひいき目だろうか。
だが実際には、オリパラは別組織が担う別の大会であり、こうした記録映画でも、そこの線引きは変わらない。


■「東京2020オリンピックSIDE:A/SIDE:B」時系列の記録

2018年10月23日
河瀨直美総監督による制作を発表

2019年7月
撮影開始

2021年7月
東京2020オリンピック終了

2022年3月24日
SIDE:A/SIDE:B 2本の別作品として公開することを発表

2022年6月3日
「東京2020オリンピックSIDE:A」封切り

6月24日
「東京2020オリンピックSIDE:B」封切り
スクリーンに字幕を表示する日本語字幕付き上映を一部劇場で期間限定実施

7月15日~
「HELLO! MOVIE」を利用した上映開始

「SIDE:B」については次の3通りの上映が行われた。
・通常上映
・スクリーン字幕付き上映
・HELLO! MOVIE対応上映


当初「SIDE:A」も「SIDE:B」も両方観るつもりだったが、来週行こう、明日こそはと先送りしているうちに「SIDE:A」の上映が終わり「SIDE:B」に移ってしまった。
(一時的にA/B併映していた時期もある)
五輪を支えたスポーツボランティアとしては"支えた側の視点"で描かれる「SIDE:B」だけは、すぐにでも見たい。そして選手村仲間と、感想を語り合いたい。
せっかくならば、7月15日から始まる「HELLO! MOVIE」対応上映を見ようと機を見ていたら、上映終了の7月21日(チネチッタ)まで後が無くなっていた。

つづく

東京2020ボランティアブログ目次

| |

2022年6月 1日 (水)

シン・ウルトラマンの省略ポイント(ネタばれあり)

※この文章は、シン・ウルトラマンを映画館で観た3日後に書きました。
ストーリーには触れていませんが、大いに予見となる内容ですので、映画館で観た後にお読みください


「ウルトラマンの知識がない人が観ても面白い?」
友だちからこう尋ねられた。映画を見てきた夜「シン・ウルトラマン」を観てきたよと話した時のことだ。
僕はこう応えた。
知識はなくても面白いよ。もちろん、知識があればその分「そうくるか」という楽しみはあるけどね


「この映画の特徴を延べよ」
もしも、そんな設問があったら、こう答える

ステレオタイプを廃し、見飽きたものを廃し、だからといって、どうだと自慢しない。
作り手のそんな矜持が見て取れる映画


映画に限らず物語というものは始めに背景(伏線)を伝えていく。
伏線を回収する後半では、既に観客の感情移入が起きているが、観客が様子を探っている冒頭の作り方は難しい。
背景が説明調になると、観る側はしらけてしまうので、ある程度の尺が必要になる。

それをなんと、シン・ウルトラマンは映像の力で一気に済ませてしまった。
シン・ゴジラを観ましたよね、今回こんな感じですという説明は一瞬で終わった。
背景は既に作品の告知で語られており、これでいいのだ。
恐らくそこを丁寧にしたら、1時間52分の上映時間は2時間を超えただろう。


シン・ウルトラマンには、以下3つの省略ポイントがある。
すべて、はしょってはいないが、思いの外あっさりしている。

軍隊と怪獣(禍威獣)のリアルな戦闘シーン
混乱する政治家たち
科学者が打倒策を練り上がるまでのプロセス

いずれもシン・ゴジラの見せ場となった要素だ。
ということは、シン・ゴジラから来ている観客にとっては既知のもの。
同じことをやれば、感情を引き込めない。
「今回はどうやるのかな・・」
構えていた観客に対して、作り手は呆気ないくらい、簡潔に話しを進めていく。

これらの省略ポイントにより、シン・ウルトラマンを見終わった時、いろいろなことがあったけど、そのどれもが印象に残っていなかった。


エンターテインメントを語る人の立場は2つに分かれる。
観客側に立つか
主催者側に立つか

「一億層評論家」時代のいま、恐らく前者が圧倒的に多いだろう。
メディア(プロの評論者)は前者で、先にあげた省略ポイントは恰好の「ツッコミ処」となる。

「おもしろかった!」
では、テレビ取材がマイクを向けられた小学生の感想だ。
ただ、実際に映画を見てきて友だちに発する第一声はこんなものだ。

だが、メディアはそうはいかない。
取材者として物書きとして「一億層評論家」とは異なる観客の視点を提示しなければならない。
そんな時、ツッコミ処をみつけて(重箱の隅をつついて)論っていれば文字数が埋まるのである。
評論者にとって「3つの省略」は、まさにツッコミ処満載ということになるだろう。


幼少からウルトラマンの熱狂的支持者である僕は、シン・ウルトラマンついては主催者側に立っている。

ステレオタイプを廃し、見飽きたものを廃し、だからといって、嫌らしくそれを前に出さない。
だからこそ、エンドロールが終わった時、しばらく空虚に佇んでしまった。

あぁおもしろかった、感動した、もの悲しい
そうしたエンターテインメントの後に起こりがちな感情が何もない。
掴み所がなく、言葉にできなかった

ようやく、考えがまとまったのは3日後。
3回のレム睡眠で、脳が情報整理してくれたことと、毎週愉しみに観ているテレビドラマが対比材料となり、シン・ウルトラマンの特徴を浮き彫りにしてくれた。


シン・仮面ライダー」の封切りは2023年3月と告知されている。
庵野秀明監督をはじめ、作品に関わるすべての人が健康で、無事、この映画が僕らの前に現れてくれれば、何も言うことはない。
少欲知足
私が好きな言葉です

| | | コメント (0)

2022年5月27日 (金)

シン・ウルトラマンを観て来ました(ネタバレなし)

※ストーリーのネタバレはありませんが、作品を観るうえで予見になる部分がありますので、ご注意ください!


座席を予約した時点でわかっていたことだが、平日の映画館は空いていた。
QRコードをかざして発券したチケットを頼りに座席の列に来ると、2つ隣りに女性が座っていた。
1時間前には空いていた席だが、後方かつ中央ということで購入されたのだろう。1つ間が空いているので、映画の間一切気にならなかった。

マスク着用のアナウンスは流れるが、スマホについての言及はない。もうそれは社会に浸透済みということだろう。
スマホを取り出して「機内モード」に設定。
これでよし!と想ったが、あと1つ忘れていたことがあった。。


一段階照明が落ちて予告編が始まる。
いくつかの次回作の最後が「シン・仮面ライダー」
既に公表されている仮面ライダーやサイクロン号のビジュアル、浜辺美波ら出演者、そして仮面ライダー2号の存在。
マスクの後ろから異様なほどにはみ出した頭髪が印象に残った。

さらに一段階照明が落ちて、いよいよ本編
(映画を見てなにを想ったか、つまりネタバレの話しは後日に譲る)


5月13日の封切り後、読売新聞にこの作品のレビューが載った。

封切り直後の映画であり、ネタバレはないと信じて読んだのだが、一定の予見が得られるものだった。
そして「終盤がいまひとつ」と取れる所見が述べられていた。

制作を知った日から、僕は心情的に作り手側のポジションをとっていた。お金を払って観るお客さんとして「いい作品、頼むよ」というのではなく「制約が多いなか、皆さん体に気をつけて作ってね」という立ち位置だ。

だから、読売新聞のこの論評は残念だった。
そして「終盤」が何を指しているのか、気になってしかたなかった。

「ぴぴっ」
映画が中盤を過ぎたと想われる頃、電子音がした
僕のG-SHOCKだ。
今が正時ということは・・本編開始からここまで90分が過ぎているという計算が立つ。物語は終盤にさしかかっていると言うことがわかってしまった。

映画館で観る良さは、物語の尺を意識しないで観られることなのに、自らリマインドしてしまうとは。2つとなりの方に申し訳なかった。


エンドロールが終わり客電がつくと、あっという間に観客は僕一人になった。

「3時間無料」の駐車券をもらって外に出る。
チネチッタがある商業施設 ラ チッタデッラは、イタリアのヒルタウンを参考にしているが、イタリアに行ったことがない僕は、ここが三重県の志摩スペイン村に似ていると想う。誰が設計するのか知らないが、曲線と高低差を巧みに配した通り道は、いつ来てもステキだ。

駐車場には直帰せず、大好きなアーケード商店街「銀竜街」へ足を伸ばす。
アーケードがそこにあると、用事もないのに歩かずに居られない。これは佐世保民のDNAだと想う。


ここは思い出深い街
それは、東京に来て間もない頃だ

営業の職場を追われ、システム部門に異動した僕は、IBM川崎の研修センターに通っていた。ホストコンピューターを司る基礎的技術を学ぶためだ。
そこで机を並べる受講者はIBMユーザー企業の新卒者たち。
恐らく理系学部出身であろう彼らの飲み込みの速さに、不惑を間近にした僕は着いていけず、とても苦しい日々を送っていた。

そんな時、心のオアシスだったのが銀竜街。
故郷の四ケ町に似たアーケード街は、その佇まいからして優しかった。

昼休みになると、仲間と連れ立ってランチに出る若者を尻目に、僕は1人銀竜街に出てはガシャポンを回し、ゲーセンでUFOキャッチャーに勤しんだ。

あの頃よく回したガチャポンはなくなっている。
ゲームセンターも数が減っている。
そういえばバンプレストのプライズ「映画 シン・ウルトラマン 英雄勇像」が出ているはず。
欲しいわけではないけど、なにげにゲーセンを覗く
「ウルトラマンは旧タイプのしかないんですよね」
と店員さん。生憎というか幸いというか、この店には入荷していなかった。

銀竜街は四ケ町よりも道幅が広い。一方、さほど奥行きはない。
すぐに外れまできて、そこから先に短いアーケード「銀座街」が続く。
四ケ町の先に三ケ町みたいなものか。

試しに地図上で計測すると銀竜街223m、銀座街80m。
道幅は四ケ町10mに対して、銀竜街は9mだった。
幅が広いと感じたのは、天井が高いせいだろうか。

銀座街の端まで行くと、今来た通りを折り返し、今度は反対側の店をくまなくチェックしながら歩く。
体に染みついた「アーケードの歩き方」だ。
このところ、旅行ガイドの域を出た意欲的企画が続く「地球の歩き方」の皆さんに、次は「アーケードの歩き方」を上梓してもらいたい。


次回この街に来るのは一年後。
2023年3月「シン・仮面ライダー」の封切り後になるだろう。
映画館でしか買えないドリンクホルダーは売らないで欲しい。また衝動買いしてしまうから。

人が一生にワクワクする回数は、人により異なるだろうが、この世にウルトラマンと仮面ライダーが登場したことで、どれだけその回数が増えたかわからない。

ウルトラマンと仮面ライダーには足を向けて寝られない
おわり

| | | コメント (0)

2022年5月25日 (水)

シン・ウルトラマンを観に来ました(ネタバレなし)

僕が「シン・ゴジラ」をわざわざ映画館に観に行ったのは、ゴジラが慣れ親しんだ蒲田に現れるという身近さもさることながら、観てきた友だちの言葉に触発されたからだった。

「政府の危機管理を問うために、ゴジラも出る映画ですね」

シン・ゴジラが封切りされたのは2016年7月29日。僕が映画館で観たのは2ヵ月ほど経った後だった。
それ以来、映画館に足を運ぶのは6年ぶり。

「シン・ウルトラマン」は庵野秀明展の情報に接した日、これにつづく「シン・仮面ライダー」と2作品は「映画館で観る」と決めた。


■情報開示から公開まで

2020年11月3日
須賀川特撮アーカイブセンター(福島県)開館式でスタチュー公開

2021年1月29日
ビジュアル解禁

2021年3月26日
公開時期を当初予定の「2021年初夏」から先延ばしすることを告知

2021年9月30日
「シン・仮面ライダー」が2023年3月公開予定と発表された

2021年10月1日~12月19日
庵野秀明展(東京・国立新美術館)でシン・ゴジラ、シン・ウルトラマン、シン・仮面ライダーのマネキンが並べて展示された

2021年12月13日
封切日決定

5月13日
映画封切り


鑑賞する映画館は川崎市のチネチッタ
スクリーンの大きさはいまひとつだが「1作品につき3時間の駐車無料サービス券」がもらえるのが決め手。
佐世保で映画を見る時にクルマで行くのは当たり前だが、都心ではクルマで行ける駐車場は希である。

家を出る前にチネチッタのサイトで座席指定チケットを購入
(日時変更はできない)
チネチッタでは毎月23日と毎週水曜日が「チネチッタデー」一般料金1,900円が1,200円となる。
従って、その日はほどほどの予約が入っている。
シニア料金といえば「65歳以上」設定の施設が多いが、チネチッタは「60歳以上」が1,200円(チネチッタデーにはシニア設定なし)
この日は通常日であり、人気作品といえども予約はまばらだった。


入場する前に飲食売店で飲み物を買う
待機列に並ぶと、カウンターに「映画館でしか買えないシン・ウルトラマンドリンクホルダー」のポスターが見えた。
各種コレクターゆえ当然だが、既にメルカリで転売が始まっていることも含めてチェック済み。ドリンクホルダーを普段使いしていないので、見送ることを決めている。

「次のお客様、こちらへどうぞ」
係員に促されてメニューを一瞥、開口一番こう言った
「ドリンクホルダーって未使用で買えますか」
\^^)オイオイ

「数量限定」という文字が目に入ってしまったのだ。
限定であることは、わかっていたことだが「今しか買えない」と思考してしまうと、判断力を失うのはコレクターのDNAなのだろうか。
(別に遺伝してないが)

「ホットコーヒーできますか?」
「いえ、Lサイズのカップなのでコールドだけです」
「じゃコーヒーで」

確かホルダーの値段は1,000円だから1,500円くらいかと想って1万円札を出すと、店員さんはおつりを9,000円くれた。
飲み物込みだったのか!実質500円じゃないか
自分の決断を讃えた^^;)

ちなみに後でしらべると、飲み物込みの値段は映画館により異なることがわかった。

ホルダーにLサイズカップを収め、30mmのストローをさした状態で手渡されたのは意外だった。
シン・ウルトラマン上半身フィギュアはビニル袋に入ったまま手渡された。高さを測ってみたら78mmだった。
やるな東宝!

つづきは「シン・ウルトラマンを観て来ました(ネタバレなし)

| |

2021年6月12日 (土)

「富澤の湯」Tシャツは買わない

まずい
これは、はまるパターンだ

興味を持つ
 ↓↓
しらべる
 ↓↓
もっと興味を持つ

単純にいえば、はまるとはこういうことだ(僕の場合)


HDレコーダーの[新番組]に提案されている「ドラマ」は一通り録画する。
たいていは何話か撮り溜めたところで第1話を見る。
面白かったら一気にまとめて観たいからというのもあるが、すぐ観たくなるほど興味が無いからというのが本当のところだ。
溜めているドラマは「今日はあと50分あるな」という時に、どれか観ようかなと録画リストを目視する。
タイトルだけで中身がわかるわけではないが、自分にとってワクワクする内容かは直感が働く。
直感が働かないまま、一度も観ないで消してしまうこともある。

1度みると、いや5分も見れば、それがおもしろいか?ではなく、自分が興味をもって見続けられるかがわかる。

このドラマは、録画した直後に時間があって第1話を観ることにしたのだが、5分観たところで大きな違和感があった
「ダメだな、こりゃ」
すぐに止めて消去しようと思ったが、ふと立ち止まった。
以前1度だけ、我慢して見続けたら面白くなったと言うことがあった。この違和感を大切にして少し我慢してみよう・・


「コタローは1人暮らし」が始まったのは、2021年4月24日(土)23:30(テレビ朝日系列)
第5話を見終えた時、次回が待ち遠しくなった。これは何曜日の何時から放送されているのか・・

ここで「コタローは1人暮らし」をしらべる
たいていの興味はその手前で終わる。第2段階への突入である

話しの性質からして、原作漫画がありそうだなと思ったら、案の定だった。

2015年7月
「コタローは1人暮らし」小学館 ビッグコミックスペリオールで連載開始
作者:津村マミ

2020年9月30日
コミック「コタローは1人暮らし」第7集発売

2021年4月24日
テレビドラマ「コタローは1人暮らし」第1回放送

コミックはKindleでは605円で販売。ちょうど、1巻、2巻が期間限定無料お試し版で提供されていた。
すぐにダウンロードして読み始める。

「おもちゃスーパーソードJr. 」という名前なのか・・
コタローがご近所への引っ越し挨拶で配る箱ティッシュ(5箱)を買った店で、刀を買うシーンだ。彼はいつもこれを外出時には「帯刀」している。

この知識で「はまるスイッチ」がはいった。
一歩、踏み込んだ知識(それは固有名詞であることが多い)を得ると、そこから先は、向こう側の世界へ入ってしまう。
ここでは「コタローワールド」とでも言えばいいだろうか

コタローはヒーロー「とのさまん」の影響を受けていて、帯刀(おもちゃ)して外出し、常にとのさま語を話す。
訳あって一人暮らしするコタローに、隣人の漫画家 狩野(横山裕)とキャバクラ嬢 美月(山本舞香)が優しい。
舞台は何処の町にもありそうな2階建てボロアパート。
僕も昔こんなアパートに住んでいて、同じ階に住む見ず知らずの人と知り合った。懐かしい

とりあえず、今は次回を静かに待つ
番組公式サイトで売られている「富澤の湯」Tシャツを買わないよう、気をつけなければならない

| |

2020年4月26日 (日)

ウェザーニュースLiveにはまった理由

最近はずっと「ウェザーニュースLive」をつけている。
この番組はインターネット配信だが、テレビと同様「つけている」という言葉が的確だ。

24時間の天気予報配信
といっても、23時~5時の6時間は情報のみ。
あとの18時間を3時間ごと6人のお天気キャスターが担当する。

5:00-8:00 モーニング
8:00-11:00 サンシャイン
11:00-14:00 コーヒータイム
14:00-17:00 アフタヌーン
17:00-20:00 イブニング
20:00-23:00 ムーン

「お天気お姉さん」ではない。
「お天気キャスター」である。
それってどう違うの?

それは「日頃の努力の積み増し」の差だと思う。
3時間もの間、カメラの前に立つ(大半は座っている)には「安定感」が必要だ。
安定感は、知識、スキル、魅力に裏付けられる。
(この話しはいつか詳しく)

この番組を見るようになってから、よく笑うようになった^^;)
1日に何度か爆笑している。
「笑った方がいい」と心理学の本に書いてあるし、知人は最近観た"笑える映画"を薦めてくれる。
そう言われると「確かにそうだな」と思って、笑う努力をしなければと思ったりするのだが、気持ちが続かない。
1分後にはもう忘れている。

試しに薦められた喜劇映画「翔んで埼玉」を買って来たのだが、なかなか観る気になれずに放置しているうちに「地上波初登場」してしまった。
よく、こういうことがある。
映画というのは2時間近く"拘束される"感があって「なかなか観る時間がない」ということになるのだが、それは言い訳であって、要は映画があまり好きではないか、なにか他の理由があるのだろうが、それを自分に向かって掘り下げる時間がない(笑)


そんな時に出会った「ウェザーニュースLive」
まさに"はまった"
その理由は「お天気キャスター」の安定感にある。

イヤなことが多い世の中で、安定感のある人に出会うこと、寄り添う機会は貴重だ。
安定感のある人と接すると、人は笑えるのである。

次回は「オンライン呑み会」要項

| |

2020年3月29日 (日)

スカーレット

最終回で武志を死なすとは思っていなかった

このまま命を全うしていく武志を to be で見せて、まぁなんとなくそんな感じで終わるのだろうと想っていたのだ


武志役の伊藤健太郎は回を追う毎に成長していく姿が見て取れた
きっと近いうちに、どこかでいい役をやるのだろう

武志の恋人役、石井真奈を演じた松田るかは、テーマが混沌とした終盤のドラマをとても魅力的にした。
あの大きな瞳で、それこそ"ボケ倒す"のは痛快だ
また、同じキャラでどこかのドラマに使って欲しい

戸田恵梨香はずいぶん、上手くなった。
いや、元々これくらいできる人だったのか
でも、これまで、ここまでできる人だとは想っていなかった。

大島優子は脇役として僕らをたくさん笑わせてくれたのだが、大島の演技力に惚れて出演作品はすべて見ることにしているファンとしては、もの足りなかった。
戸田はここでヒロインとしてアサインされたのに、大島は脇役というカタチで朝ドラ出演歴をカウントしてしまった。
もう大島にヒロイン枠は回ってこないのだろうか。
いや、いつか、ぜひ大島優子主演の朝ドラを見たい

 

絶望から立ち上がる強い意志
悲しみをも乗り越えてゆく、命の強さ

今を生きる力と勇気を描いて番組は終わった

「半年間、ご視聴ありがとうございました」
というメッセージと戸田恵梨香をみて、半年間ずっと疑問に想っていたことを思い出した。

スカーレットってなんだ?

キャプテン・スカーレットか
炎はフレアだしなぁ
まぁいいや。いつか「Google先生」に尋ねてみればいいと想っているうち、番組が終わってしまった
しらべると"先が読めてしまう"と思い、しらべなかったのだ

だから終わってすぐしらべてみた

scarlet
緋色(ひいろ)
言葉にして言うと"赤みがかった明るく淡いオレンジ"というところだろうか

あ、そういえばフカ先生(イッセー尾形)
終盤に予定調和の再登場があるだろうと、楽しみにしていた
いろいろと、予想が外れたな

scarletの意味を知らなかったせいではないが、ドラマが何処へいこうとしているのかが読みづらかった。フェーズによって落とし処が変わっているようにも見えた。
実は「プランA」と「プランB」が撮ってあって、視聴率や視聴者の反応を見ながら、随時テーマを動かしているのではないかとさえ思えた。


朝ドラこと「NHK連続テレビ小説」が土曜日も放送されるのは「スカーレット」が最後
お休みの日にも、レコーダーに"新作"が録れていることがありがたく、とてもお得な気分だった
2020年4月クールからは月曜~金曜の週5回に変わる。
「エール」は、NHK+(ネット配信)で見る初めてのシリーズ。
これまでならば、主人公が子役から大人役に切り替わるあたりまで、録りためておいてから見始めていたが、これからはすぐに見ることになりそうだ。

| |

2020年3月17日 (火)

テレビとパソコンをモニターに並べる日

NHKが僕の部屋にやってきた翌日
家に帰るとパソコンをつける
ここまではいつもと同じルーチンだ。

ブラウザーを開き「NHK+」のリンクを開く
すると、そこではもうNHKGの映像が流れている
家に帰るとすぐテレビ
これが、新しいルーチン

でも、画面の右下に「手続きしなければダメですよ」的なメッセージが出ている
あれ?昨日ログインしたのにな
ブラウザーを閉じる度に再度ログインを求める仕様なの?
それとも、正式手続きが完了するまでの仕様なのか。

登録した翌日、NHKからメールが届く
僕がNHKと放送契約を結んでいることが確認されたらしい
「1週間以内にハガキが届きます」
「ハガキが届いたら確認コードを入力してください」
と書かれている


登録して4日め、NHKからハガキが届く
ジェミッツ式のハガキを開くと、コードの入力手順と確認コードが印字されている
記載された入力手順は(パソコンの場合)実際とは少し違っていたが、さほど戸惑うことはなく入力が終わる。
すぐにNHKから登録完了メールが届いた


ここで一旦ブラウザーを閉じて、再度立ちあげて「NHK+」にアクセスする
今度はログイン状態が保持されていた。
右下の手続きを促すメッセージもない。

ただ、翌日パソコンを立ちあげて「NHK+」にアクセスするとやはり右下にメッセージが・・・
これは、なんとかならないのだろうか。ブラウザーからクッキーを受け取って欲しい


テレビは強力な磁石だ
1度引き寄せられると、なかなか離れることができない
映像に身を委ね、いや脳を委ね、音声で寂しさを紛らわす

これまでアンテナ端子がないことで、部屋にテレビを引けなかった。
それを不便と感じることもあり、無線で映るテレビやネットの有料テレビサービスを検討したこともあったが、いつも同じ疑問にぶつかった

そこまでして、常時、テレビが見られる環境が必要なのか?

テレビに時間を奪われずに済むと考えれば、ポジティブだと気づき「部屋でテレビ」を見送ってきた。

だがついに「NHKプラス」の登場により(受信契約があれば)タダで、手軽に、高品質のテレビを楽しめる環境が手に入ってしまった。
それを有意義に活用していきたい

今、こうしてNHKのニュースを32インチモニターの左半分、右半分に秀丸(エディター)を立ちあげて書いている。


書くスピードが落ちるということはないようだ。
映像音声の処理、文章作成というほぼ並列作業をすることで、集中力が増している感覚がある。

| |

より以前の記事一覧