2020年7月 8日 (水)

自分の頭から本物の血が30滴おちた時に考えたこと

二話

岸本葉子の「50代からの疲れをためない小さな習慣」
には次のようなくだりもあった

・ボディケアで気をつけているのは皮脂をとりすぎないこと
・シャンプーは毎回使わなくてもよいのでは
・私はシャンプーをやめたわけではなく、三回の洗髪に一回の割合で使います

なるほど
確かに最近は何処にも出かけない1日が増えた
手洗いの場合も「流水で15秒洗い流すだけでウイルスの99%が除去される」というではないか。ならば、洗髪も
その日は、外に出なかったこともあり、洗髪をパスした。

この本は後にじっくりと読み込むと、リフォームの指南書として勉強になる点が多い。
「岸本葉子の加齢なるリフォーム」と題して写真と図解付きで出版して欲しいくらいだ。

しかし、その日の僕はいつもと同様、速読でさらりと読み進めていった。
なるほどね、そういうものなのね・・という程度の理解で。
そして、事故はその6時間後に起きる

 

日付が変わると、iPhoneから「早く寝るよう」促される
翌日の在宅勤務に備え、早めに寝ることにしてテレビを消す。
立ち上がって少し歩いた時、何かにつまずいた
あっという間に目前に掃き出し窓が迫ってくる
鈍い音がする
手をつく間もなく、頭から窓ガラスにつっこんだ

立ち上がると、血がぽたぽたぽたと落ちた
3滴、7滴、15滴
加速度的にその数が増えていく
数えている場合ではないが、恐らく30滴はいっただろう


その光景に既視感がある
あの時は小学一年生、寺の境内でしゃがんで遊んでいる時、突然、木材が頭に倒れてきた。

境内にはリフォームに使うための真新しい木材がいくつも立てかけられていた。長さは数メートル、厚さは5cmほど
木材は僕を狙って自主的に倒れたのではなく、級友のヨシムラ君が僕を狙って意図的に倒したのだった。
そこで、僕が死んでいれば彼は業務上過失致死で少年院に入っただろうが、僕は無事だったし、警察に被害届けも出さなかったので、その後、父親の転勤で引っ越していった。
父親は僕の父と同僚で高校教諭だったが、今思えば、謝りにも来なかった。父に連れられた彼が玄関先で頭を下げる光景も、見舞いのケーキも食べた覚えがない。

一瞬、何が起きたかわからなかったが、コンクリートの地面に血がぽたぽたと滴るのをみた。
1、2、3 3滴
ちゃんと数えた。いや、数えられた
僧侶におんぶされて近くの病院へ行き、3針縫った。
縫った時は痛み止めをしていたのか覚えがないが、抜糸の時は頭から針金が抜けていくような気味悪い感覚があったのを覚えている。
その傷はハゲになって残り、悪ガキに揶揄されたが、加齢と共に額に吸収された(笑)

つづく

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2020年7月 7日 (火)

岸本葉子を読んだ夜に事件が起きる

日本では刑事のなり手が少ないようだ
確かに子供が卒業文集に「大人になったら刑事になりたい」と書いたのを見たがことがない。
僕らが子供の頃はゴールデンで人気俳優の桜木健一が刑事をやっていて「母さん、辞令だ。刑事になったよ」と目を輝かせていたので、きっと、狭き門の仕事なのだろうと思っていた。

そんな世相なのか、最近のテレビは刑事ドラマばかり。
杉下警部に憧れてよい子の皆さんが刑事を目指してくれることを待望しているのだろう。

刑事ドラマは殺人現場から始まる
死体が血を流している
あるいは殺傷シーンで血が噴き出す
子供の頃ならば、お茶の間で「あの血は嘘の血やね」と評論していたが、最近は「今の血のりはうまくできているなぁ」と冷静に見ている。

しかし、実際に目の前で血が流れていると冷静では居られない
それが、自分の血ならばなおさらだ

 

翌日は在宅勤務だという夕方、僕は岸本葉子を読んでいた。
岸本葉子に出会ったのは2001年「マンション買って部屋づくり」という本だった。
未婚の著者がマンションを買って、家財を選んでいく過程を書いた本だったか。彼女は今も同様のネタを年次シリーズのように書き続けているので多分そうだと思う。

その飾らない姿勢、軽妙な語り口が心地よくて、それ以来、岸本葉子の本はほぼすべて読んでいる。
僕が出会った2001年に彼女が虫垂がんと告知され手術したことは、2003年に「がんから始まる」で公表されるまで知らなかった。
そりゃそうだ。親戚じゃないんだから

それでも彼女には親戚のおばさん、いや従姉妹のような親しみを覚える。
寛解の目安である手術から5年が過ぎるまでは、ネットのニュースを見る度に悪い知らせが載ってはいないかと、気が気ではなかった。

それは、実際に僕の従兄弟が術後の再発で死亡していたためだ。
5年経過までは予断を許さぬことを知らなかった僕は、彼の病室を見舞った際、奥様の前で「もう治ったんだよね」と言ってしまった。
明るく振る舞ったつもりでいた
二人は無言でスルーした
そのときの二人の豆鉄砲を食らったような顔が忘れられない。
心から悪いことをしたと思う。
無知は怖い


その日、手にしていたのは「50代からの疲れをためない小さな習慣」
そこには次のような文章があった

(箇条書きで引用)
・年をとったら気をつけないとと思うのは自宅での事故
・床には物を置かない。見た目に散らかるだけでなく、つまずきのもと

いつも通り、さらりと読み進める
この数時間後、それが自分の身に起こるとは思いもせず

つづく

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2020年5月16日 (土)

オンライン呑み会でしてはいけないこと

オンライン呑み会では、何を呑もうが食べようが自由
オフライン呑み会(以降、オフ)の食べ物は争奪戦ですが、ここでは自分のペースでOK!
夕飯を終えた後でお腹が空いていないという場合、何も食べなくてよい

「ネギマは1人2本ノルマね」
「さっきから、お前が食べてない」
「なんか食べてきたの?」

といった「無理強い」や「余計なお世話だよストレス」ゼロ!
他人の肉まで勝手に焼く「焼肉迷人」もココには居ません。


③身体的接触なし!

オンライン呑み会が流行始めた、そもそもの理由が「三密を避けること」ですから、接触のリスクがありません。
これはコロナがうつらないということ以外にもメリットがあります。

まず、触られることがない。
肩に軽くタッチして来る、呑み会になると急に手相占い師になるといった迷惑行為を受けることがありません。

また誰かの「口が臭い」ということがありません。
となりに座ったおじさんの口が臭いと地獄ですが、あなたの口が臭くて、他人を地獄に落としているかも知れない。
口が臭くて近距離で話すのに気が引けていても、オンライン呑み会ならば気兼ねなく参加できます。


【オンライン呑み会 NGトピックス】

オンライン呑み会では、着飾らなくて済みます。
最低でもトップスだけきちんとしていれば、ボトムスはステテコやジャージを履いていてもバレません。

女性の場合、化粧をする手間は面倒かも知れません。
女性が口紅を塗っているからと言って「お、気合い入ってるね」などと言ってはいけません。次から呼ばれないか、その会自体がそこで終わります。

すっぴんで映りたくない(顔出しNG)ならばカメラをオフにできます。その場合、音声だけの参加で構いません。
仕事のテレビ会議では、在宅勤務の女性が顔を出さないのは普通です。
「顔を出せ」と文句を言うのはおじさんです。
なにか特殊なWebサービスと勘違いしているのでしょう。


これは、zoomの場合ですが、常に1人しか話せません。
4人の参加者がいる場合、1人が話して3人が聞く。話し手が次々に交替していくのです。これはカラオケに似ています。
だから、一人で長時間喋るのはNG。
カラオケで「マイクを離さない」のと同じ行為です。

オフでは、4人が2人ずつに分かれて話すことができます。
誰かの話を聞きたくなければ、他の人と個別に話すことができます。
しかし、オンライン呑み会では、全員が発言者の話しを聞かなければならない。

オフの場合、最初に誰のとなりに座るかで勝負がつきます。
人気者のとなりは誰もが狙っていますが、人気者じゃない場合、早く席につくと、誰もとなりに座ってくれない悲哀を感じます。
オンライン呑み会では、そうした駆け引きが不要。

10回やってみた経験では、誰もがよく人の話を聞き、抑制された空間が生まれていました。
僕らがただ、歳をとっているからかも知れませんが。

おわり

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2020年5月15日 (金)

オンライン呑み会 3大メリット

皆さんは、もうオンライン呑み会をやりましたか?
ここまで10回ほどやってみてわかったことを書きたい思います。

【事前準備】
どのテレビ会議システムを使うかですが、これはzoom一択です。
zoomの参加者は誰もが「もっと画像がカクカクするかと思っていた」と言います。
これまでにテレビ会議を見たり経験がある人ならば、コマが飛ぶような映像を想像すると思いますが、zoomはとても滑らか。
ただ、機器の性能に依存するので、これまでのところiPadが最も滑らか。つづいてパソコン。スマホは「カクカク」していました。


ここまですべて幹事としてオンライン呑み会をやったのですが、幹事の立場からすると、ずいぶん楽ちんです。

まず日時を決める時に最低でも自分以外に1人の日程が合えば、話しが決まること。
オフライン呑み会(以降、オフ)では全員の都合を合わせる必要があるし、都合の合わない人はそこで「欠席」扱いになります。
欠席者に「ドタ参歓迎するよ」と言っておいても、参加に転ずることは希。

場所を決める必要がないし、お店の予約も不要。
ドタキャン(当日欠席)があっても、キャンセル料が発生しないので、他の出席者に経済的なしわ寄せがない。誰にも迷惑がかかりません。

もちろん、途中参加、途中退出、中抜けOK。
主婦の場合「子どもがふろを上がった」といった家事で離れることも容易。

参加メンバーについては、日頃は「家を空けられない」など諸事情で出かけられない人も集まれます。
距離を問わないので、北海道から沖縄までいや、日本からブラジルまで、誰にだって声を掛けられます。


【オンライン呑み会のメリット】
メリットは大きく分けて3つあります。

①時間が短い!

オンライン呑み会は出かけないで済みます。
移動距離ゼロ。散会したと同時に帰宅。
終電を気にすることも、酔っ払いに絡まれることもありません。

移動時間がゼロというのもいいですが、短時間でキリよく終われることもグッドポイントです。
「20:00-21:00」というように開始だけでなく、終了を明確に謳うことがポイント。
終了時間が来たら、幹事が「それでは、そろそろ」と言って終わる。
余韻が残っていたら「次回も決めておきますか?」と水を向ける。

オフでは、お店の制限時間がない場合、3時間も4時間も続きます。
盛り上がるのはいいのですが、終わるとかなり疲れます。
中には「本当は早く帰りたい」という人もいるだろうし、そもそもそういう人が輪から抜けていくのだと思います。


②安い!

オフでは交通費も含めて3,000円が最低ライン。
オンライン呑み会では 炭酸水1本 85円で済みます(笑)

「おい、呑みが足りないんじゃない?」
「なに、烏龍茶のんでるの?」
「いっき、いっき!」←死語

こういった叱責、絡みはありません

つづく

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2020年4月29日 (水)

オンライン飲み会はカラオケボックスに似ている

オンライン呑み会初日
予定時間の10分前にzoomアプリを開いて[開始]をタップ。
設定した時間前でも始めることができる。

しばらくすると、サトウさんが入室したと表示されたので[承認]
つづいて、スズキさんも[承認]

画面の指示に従って、肯定的選択をしていけば、すぐに「オンライン呑み会」が始められた。


背景に映り込んでいる「はれときどきぶたぬいぐるみ」などについて説明するのも楽しいが、画面をタップして右上の[詳細]>[バーチャル背景]と進むと、背景を変えることができる。
企業の使用では、営業秘密が人物の背後に映り込まないよう注意が喚起されているためだ。

デフォルトでは3種類の候補が表示されているが「+」をタップすると機器に入っている写真から選ぶことができる。
つまり .jpg などの画像ファイルならば、なんだって背景に使えるということ。

V・ファーレン長崎が「オンライン飲み会」用にと提供してくれたヴィヴィくんの画像を表示させてみたところ、とてもいい感じになった。

背景画像に自分の姿が浮かび上がっているのは不思議な映像だ。
かつて、ウェザーニュースLiveに出演したガチャピンがクロマキーに透けてしまったように、緑の服を着たら体が透けるのかも知れない。

そこまで書いたら、どうしてもやってみたくなって、夏物の深緑のポロシャツを引っ張り出してみたが、これは透けなかった。
押し入れのどこかにガチャピンに近い緑のTシャツがあったと思うので、衣替えしたら試してみたい。


オンライン呑み会を体験してわかったことは「一人しか話せない」ということだ。
居酒屋で4人で呑んでいると、2人×2組に分かれて会話する傾向がある(呑み会2人組の法則という)
常に参加者全員が共感できる話題があるわけではない。ある時間帯では、個別の「分科会」が行われるのだ。

オンラインではこれができない。
一人が話して、あとの人は聞き手に回る。
これは、カラオケボックスに似ている。
人数が多くなると、歌う順番が回ってこない。だったら二人で行こうとなる。あのパターン。きっとオンライン飲み会も「3人~4人」で行うパターンに収れんされていくだろう。

従って、オンライン呑み会の参加者には「聞く姿勢」が求められる。
また、話す時は手短にポイントを話すことも必要だ。
リアル呑み会に行くと、一人で同じことを手を変え品を変え、何度も何度も話す奴がいる。そういう人はオンラインには呼ばれないだろう。


これから「オンライン呑み会」が何処へ行くのか
経験を積みながら、見て行こうと想っている。

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2020年4月27日 (月)

「オンライン呑み会」要項

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皆さん、こんにちは
コロナで大変な日々、いかがお過ごしでしょう?
(自分の近況を少し)

さて、そんな中、今話題になっている
「オンライン呑み会」を企画しました。
お時間のある方、オンラインで集まりませんか?

日時:4月24日(金)20:00-21:00
URL:https**********
ミーティングID: ############
パスワード: !"#$%&'(

使い方がわからない・・
事前に練習したいという場合、motoまでご連絡ください。
途中参加、ちょっとだけ参加もOKです!
ご参加、お待ちしています。
------------------------------------


およそ、このパターンで異なるグループに「オンライン呑み会」を提案した。

文中に「事前に練習したい場合」と書いたのは、自分がそう思ったからだ。ぶっつけ本番でその日時を迎えたものの、URLにアクセスしてみたら、ミーティングに参加できなかったということになりはしないか?
僕だったらそんな不安を抱く。

しかし、誰からも「motoさん、ちょっと練習いいですか?」という連絡は返って来なかった。
なかには「練習しなければいけないほど、面倒な設定が必要なのですか?メールに書いてあるURLをクリックして、パスワードを入れれば、それでよくないんですか?」という方もいて、余計な心配をかけたようだ。
ただ、素朴な質問はあった。

「マイクがないんですけど」
それは僕も同じだ。どこかに昔、懸賞で当たったカメラとヘッドセットがあったかと思うが、発掘するのには半日かかりそうだ。
そもそも、パソコンにカメラをつないでいたら、危なくて仕方がないと思って仕舞い込んだのだった。

僕はiPadでやっていますよ。タブレットがなければ、スマホでもできます。
実際、iPadでzoomに入ったところ、カメラの画質がかなりよくて、こんなにくっくり映っていいのかと思った。

「zoomって大丈夫ですか?」
という質問があるかと思っていたが、現時点では一度もない。
zoomのセキュリティに問題があり、海外では使用禁止にした組織があることは、恐らく耳に届いていると思う。
僕が"パソコンに詳しい人"だから、きっと、大丈夫なのだと思ったのだろうか。

つづく

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2020年4月25日 (土)

オンライン呑み会をやることにした

オンライン呑み会をやることにした

「最近はオンライン呑み会をやる人が増えている」
テレビニュースが、その映像を紹介していた。

マルチスクリーンには何処の誰だか知らない人が4人映っている。

どうでもよかった。
へぇ、そうですか
それ以上でも以下でもない

それでも、急に興味が湧いたのは「ウェザーニュースLive」で松雪彩花と駒木結衣がクロストークしているのを聞いたからだ。
最近、身近な存在に感じている二人が「オンライン呑み会」が何たるかを話している。

その内容が的確で魅力を十分に伝えるナイストークだったこともあるが、身近な人がいうことには、共感の糸口がある。


僕がそこにたどり着いた経緯をフローで書くとこうなる。

▼NHK+(サイマル放送)が始まった
 ↓↓
▽ネットでbroad castingを見る習慣が生まれた
(しかし、NHKは配信していない時間帯がある)
 ↓↓
▽他にサイマル放送がないかな?と探していてエムキャス(TOKYO MX TV)をみつけた
 ↓↓
▽MX TVの配信は時間が限られていたが「ウェザーニュースLive」という番組は24時間いつでも見られるので、ちょっと見てみた
 ↓↓
▽はまった^^;)
 ↓↓
▼ウェザーニュースLiveで「オンライン呑み会」の話題が出た
 ↓↓
▽やってみたい!


これまで「テレビの力は強力」だと思って来た。
それは、ポジティブな意味ではなく「時間がもったいない」という意味でのネガティブなものだ。
テレビの前に座ると、見ようと思っていなかった番組を、つい見てしまう。
テレビは楽しい。喜怒哀楽が詰まっている。
そのまま、何時間でも過ぎてしまう。

いやいや、それじゃ時間がもったいない
受動的にならず、もっと、人生は能動的に切り開かねばならんだろう。
そういう意味のネガティブだ。

ただ、3月からNHK+を見始めてから認識が変わった。
「テレビの力」が強力なのではなく、broad casting(放送)の力が強力なのだ。

ただ、ひとつ違うことがある。
それは、デバイス(機器)がパソコンの場合、broad castingとcomputingは並列できるということだ。

モニターの左半分に「NHK+」などのbroad casting、右半分に「Excel」などのcomputing。
一ヶ月が過ぎた今、明らかに変わったことがある。

1,好奇心が旺盛になった
2,時間の流れが遅い
3,部屋でどんよりした気分になることが減った

ただでさえ、コロナで滅入りがちな状況下、このポジティブな変化は画期的だ。
そんな時、たどり着いたのが「ウェザーニュースLive」

つづく

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2020年4月19日 (日)

遅い!という人はなぜ遅いというのか?

やわらかい!

とり天を食べた時、芸能人が叫んだ

やわらかい!

目の前で焼いた牡蠣を食べて、芸人が叫んだ

そりゃ、そうだろう
彼らは「固さ」でしか味覚を表現できないのだから。
語彙が乏しいということもある。
ただ、それだけではない。
分析の視点が偏っているのだ。

分析の視点が偏るのは、知識不足に拠る。
料理でいえば、五味、その料理が生まれた背景、地域に根ざした食文化、旬の季節や製法といったことを知っていれば「評論」はまったく違ったものになる。


遅い

街角で放送局がマイクを向けた誰もが言う
政府の対応を非難している

語彙が乏しい
分析の視点が乏しい
そして、何が求められているのかを間違えている。

外出自粛が求められるなか、主要駅の前でテレビ局の呼びかけに足を止めている人たちに、テレビ局は何を求めているか?

それは、きっと「素人なのに評論家気取りで、自分たちのストーリーに沿って話してくれる」人だ。
テレビ局側には、意に沿わないことを言った人の映像は放送しないという選択肢も委ねられている。
初めから、放送局の恣意通りに作られているのだから茶番だ。
その茶番に乗る人が一人でもいるから、"あの映像"は成り立つ。

「非常事態宣言はいいけど、遅いのかな」
「現金給付はいいけど、そもそも遅い」

誰かがひとたび「時制」で評論すると、あとにつづく人たちの思考は止まり、誰もが速いか遅いかという視点でしか語れなくなる。


あらゆる決断は、効果、影響との均衡点をみて行われる。
詳細なデータを持たない人に、そもそも早いか遅いかはわからない。
判断を専権している者が決断すれば、自分たちはどうしていくのかを考えればいい。
平和が続いていて、民主主義の憲法が敷かれている僕らの国では、それができる。
幸い、まだ感染者数・死者数ともに相対的に低くおさまっている。
それをとり仕切って、維持してくださっている人に対して感謝する。

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2020年4月 7日 (火)

久しぶりの家族写真

図書館へ行こうと家を出ると、久しぶりに中学生の姿。
彼女たちが町にもどってきたところをみると、どうやら今日は入学式らしい。
東京都はGW明けまでの休校を決めているから、始業式ではないはずだ。

今年は例年より一ヶ月早いと言われたサクラの開花
それでも、入学式が行われるこの週まで待っていてくれたようで、いつもの春らしさを醸し出している。

図書館で本を返す
東京都の図書館からは3月からサービスの一部利用制限を始めている。当初は3月いっぱいと周知されたが、今は「当面の間」と言い直されている。
開館時間はいつも通りだが、できることがいつもとは違う。

・本を返す
・予約しておいた本を受け取る
できることはこの2つだけ
これに「コピー機による複写」もOKしている区もある。


開架にはバリケードが敷かれており、立ち入ることはできない。
つまり棚をさらいながら「何を読もうかな」「今の気持ちにぐっと刺さる本ないかな」と迷うことはできない。
雑誌架で雑誌の最新号やバックナンバーを読むこともできないし、そこから旧月号を借りることもできない。

予めインターネットで予約して、回って来た本しか借りられない、読むことができないと言うことだ。
それでも貸出枠はいつもと変わらないので、希望者が多く順番待ちの本があると、その分、借りられる本が少なくなる。
そのため、できるだけ、予約がない、あるは予約数が少ない本を選ぶことになる。
もしも、iPadを買って(Kindle Unlimited環境が手に入って)いなかったら、この本不足はけっこう辛いところだった。


本を借りたら、そのままクルマを走らせて帰路につく。
小学校の前にさしかかった時、校門の前で写真を撮る家族連れが目に留まった。
洋服のお母さんと小学一年生らしき子どもが手をつないでいる。
父親はカメラのファインダーをのぞいて、校門に書かれた**小学校のプレートがフレームに納まるように見定めながら「もう少し右へ」と手招きしている。

シャッターを押してあげたい

僕は強くそう思った
辺りに親子3人以外の姿はなく、シャッターを頼めそうな人は居ない
駐車できないか?スペースを探す
あいにく、道幅が狭く僕がクルマを停めると、さしかかったクルマが通れなくなってしまう
でも、家族3人を1つのフレームに納めてあげたいのだというシチュエーションを見て、ドライバーも少し待ってくれるのではないか
だが、この数秒の間にもクルマは次の交差点にさしかかってしまった

入学式の写真
大抵は「父と子」「母と子」の写真しかない
「父と母と子」なかなか全員揃っている写真というものはないものだ。

皇居のマラソン大会で親子ランに出場する家族のカメラマンを買って出た時、カメラに向かってお母さんが嬉しそうに言ったことばが胸に焼き付いている
「久しぶりの家族写真」

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2020年3月28日 (土)

卒業おめでとう 袴姿の女子2人に僕は言った

初めて訪れた「さいたま新都心」の駅には、お土産物が売ってなかった。
さいたまスーパーアリーナがすぐ側にあり、東京五輪2020のバスケットボールなどが行われるため、ミライトワのオブジェがあったが、地元のお土産物は売っていなかった。

さいたま饅頭とか、埼玉焼きとか
そういったものだ


最近読んだ2冊の本にまったく反対のことが書かれていた。

はじめに読んだ本
「寝る前にノートに明日の課題を書き込むと、寝ている間に脳が備えてくれる」

次に読んだ本
「寝る前に明日の課題を書いてはいけない。睡眠の質が落ちて、脳の回転が悪くなる。書くならば、その日よかったことを」

僕は後者の著者を信頼しているので、よかったことを書くことにしたのだが、さいたま饅頭を買い損ねて、仕方なく手ぶらのまま電車で帰路につく。


上野東京ラインの車輌はクロスシートとロングシートのミックスタイプ。
都心の通勤電車は大半がロングシートなので、クロスシートに座るのが中長距離路線に乗る楽しみの1つだ。

ただ1つ空いていたクロスシートには対角線上に若者が座っている。
すみません、と声をかけてから、僕は背もたれに深く腰掛けて、前に座っている兄ちゃんに膝が当たらないようにすると、すぐにKindleで読書を始める。
電車が発車すると、兄ちゃんがそわそわし始めた。
膝を折り、足の向きを変え、スペースを探している。やがて、僕の股の間が唯一のスペースと見定めると、そこに片足を入れてきた。
僕はぴたりと閉じてはいないものの、決して大股を開いているわけではない。それでも彼にとって、その隙間に足を入れないと、体勢が窮屈らしい。

深く腰掛けたら、いいんだよ

心の中で言った。もちろん、兄ちゃんにその言葉は届かない。もしかすると彼の家には「男子たるや電車に乗ったら、堂々とふんぞり返らなければならない」という家訓があるのかも知れない。

次の駅で、となりのクロスシートが空いた。
僕はそちらに移る。やはり、クロスシートは進行方向窓際がいい。
それに、兄ちゃんのストレス緩和のためでもある。
視界の端に弛緩した兄ちゃんが、さらに椅子からずり落ちて足を投げ出す姿が見えた。やはり、家訓だったか・・

上野東京ラインは停車時間が長い。
発車する前に、一人の女性がやって来た。
対角線に座るだろうと想ったら、僕の前に来た。
彼女も車窓の景色狙いなのかな

僕はKindleに目を落として読書を続ける
すると、今度は女子2人組がやって来た
視界の端に袴姿が映ったところをみると、どうやら、卒業式の帰りらしい
仮にマリちゃんとYUIちゃんにしよう

マリ「けっこう、来てない人いたね」
YUI「**(場所の名前)で皆で写真撮るの夢だったんだけどな」

その内容から、あの大学だなと類推する

マリ「YUIの写真みせて」
YUI「これ、高2のプリ」
マリ「おぼこいねぇ」
YUI「これは闇」

最近のプリクラはユーザー登録すると、アーカイブされる。と最近なにかで読んだ。恐らくYUIちゃんはそのユーザーなのだろう。

YUI「**は二次会なら来れるかもって」
マリ「そうなんだ」
YUI「**は新宿希望」
マリ「へぇ、でも来ないね」

YUIちゃんは続々と届くメール(LINE?)を報告しながら、アーカイブに目を落としている

YUI「これ、初彼と」
マリ「激エモ」

読んでいる本に書いてある「マルチビタミンのサプリは早死にする」といった情報に比べると、彼女らの若者言葉は圧倒的におもしろい。

マリ「YUIの初彼、私が好きだった先輩似てるんだよね~。でも先輩の方がかっこいいけど」

よく言うな

心の中でつっこんだ
いつまでも乗っていたかったが、僕の降りる駅が来た。
スミマセンというと、YUIちゃんが立ち上がって背中越しに僕を通してくれた。

卒業おめでとう!

心の中で言った。もちろん、二人にその言葉は届かない。
今日はこれを日記に書こう(と言いつつブログに書いている)

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