2023年3月17日 (金)

4年ぶりのスーパーで集まる花見

月影のいたらぬ里はなけれども眺むる人の心にぞ住む
(法然上人の言葉)

この言葉を知ったのは
物心一元論に迫る数学者、京都大学 岸根卓郎名誉教授の著書「量子論から解き明かす「心の世界」と「あの世」-物心二元論を超える究極の科学-」だった。

「万物は観測した時点で存在する。観測されなければ存在しない」とするコペンハーゲン解釈に寄せて引いた言葉だ。

■コペンハーゲン解釈
大きく2つに分かれる「量子論」の研究分野のうち「量子論的唯我論の分野」の代表的な合意


これを「花見」になぞらえた「しらべる」の解釈はこうなる

誰かが見ることで、花はそこに存在する。
誰もが見に行かなければ、花はそこにはない。


花見仲間との恒例行事「スーパーで集まる花見」は2020年より途絶えている。
2020年は3月早々に中止を決めた。それでも、仲間の1人と花見散歩をしようと想っていたが、東京都から不要不急の外出自粛要請があり断念した。

2021年、2022年は花見仲間との「花見オンライン」を開催した。
オンライン呑み会である。
それまで、年2回しか集まっていなかった仲間だが、オンラインという手段の普及で集まる回数が格段に増えた。


そして2023年春、いつもの花見仲間に4年ぶりの「リアル花見」を提案した。
それぞれの考え方、健康状態は異なる。
賛否を問うのではなく、日時の候補に対して、都合のいいものがあれば選んでもらうというカタチをとった。

使ったのは「調整さん」
サラリーマン当時は、仕事の会議から飲み会まで、幅広く使っていた。
他にも同様のサービスがあるのかも知れないが、無料で手軽に使えるこのサービス以外を探す理由がない。

久しぶりに開いた「調整さん」には、新たに「イラスト機能」がついていた。
試しにONにしてみると、これが、なかなか可愛い。


いずれかの日時候補に○をかき込んだ仲間がアバター+登録した名前で表示される。
性別・年齢などはランダム。
男性が女性だったり、その逆もある。


2023年3月14日
靖国神社の標準木に11輪ほどの花が開き、東京都の開花が宣言された
前日に「史上最速」かと想われたが、開花の目安である「5~6輪」にあと1輪足りなかった
気候変動により、開花は年々早まっており、4月の新入社員や新入生の歓迎イベントだった花見は、3月のイベントとして定着しつつある。


「調整さん」に全員の書き込みが終わり、花見の日程が3月下旬に決まると、仲間からは「散ってしまうんじゃないか」という声が聞かれた。
僕はそれには反応せず、聞き流した。

「僕らは桜の観測会をやるわけじゃない。満開の週よりも場所がとりやすく、人が少なくて静かでいいという考え方もある。それより、晴れるか、寒くないか、風が吹かないかの方が大切じゃないのか」

心の中ではそう想っているが、それを言うと友達が居なくなってしまうからだ。


日程が決まったら、待ち合わせ場所のスーパーマーケットが閉店してなくなっていないかを確認する。
スーパーの玄関で集合して、集まった人数分の食べ物を買う。それが「スーパーで集まる花見」
スーパーがイベントの起点。ただ、それ以外にはなんの準備も縛りもない。

ドタキャンもドタ参もあり。
肉は焼かないので、事前に肉は調達しない。中止や減員で無駄になるものはなに1つない。
唯一の準備といえば、僕が倉庫から4年ぶりにブルーシートを引っ張り出して運ぶことだけ。


20代の頃、海水浴用に購入したブルーシートだが、花見備品としての出番の方が数倍多くなった。
これを読んでいる若い皆さんには、今のうちに割と大きめのブルーシートを買うことをお勧めしたい。
そうすれば、海水浴・キャンプ・BBQ・花見でハブになることができる^^)

スーパーで集まる花見ブログもくじ

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2023年2月14日 (火)

わくわく感に包まれて買ったわくわく館の靴下の評価は僕のなかで二転三転

本来、その靴下は極寒の屋外活動、たとえば、サッカー観戦やスポーツボランティアのお出かけ用に買ったものだが、今では普段使いの主役となっている。


その名は「ミズノブレスサーモソックス」
発熱素材ブレスサーモを使用した、真冬でも足先が冷たくならない靴下だ。

「極厚」「厚手」「中厚」など種類が豊富。
「5本指」タイプには「ソックス」と「インナーソックス」があり、インナーソックスは「登山靴などのインナー用に好適」とMIZUNOは説明している。
インナーソックスは1,540円(MIZUNO公式サイト)

■時系列の記録
2013年
5本指インナーソックス発売 1,400円+税

2014年
5本指ソックス発売 1,600円+税

2015年
「薄手」ソックス発売

2019年
「極厚」「厚手」「中厚」発売


一度、気に入るとそればかり履いている。
2足をローテーションして2シーズンめに入ると、少々くたびれてきた。
日々、何気なく使っているモノは、意識してお気に入りのモノを使う。
そうすれば、ささやかな自己承認となり、機嫌良く生きることの一助となる。

「そうだ!靴下を探そう」
現行戦力が元気なうちに、ローテーション要員を増やそう!
そう思い立って探し初めた数日後、ある靴下のビジュアルに違和感が残った。

足裏にツボを刺激する800個の突起がついていて、足裏を刺激するという。
足裏に滑り止めがついている靴下は、マラソン用として常用しているが、ツボを押すプリントは初めてみた。
ある意味、ツボも押す滑り止めと言えるかも知れない。

メーカー:横浜わくわく館(横浜市鶴見区)
オールシーズンタイプ:2,480円
メーカー公式サイト、Amazonなどでも販売


Amazonから商品が届き、開封した僕は目が点になった。
商品の説明には、次のように書かれていた。

【ご注意】
洗濯機での洗濯はお控えください。突起物がとれ、洗濯機につまり故障の原因になりますので、手洗いをおすすめします

なんと「洗濯機不可」の靴下だ。
マラソンレースで使う超薄手の靴下は手洗いするが、普段使いの靴下を手洗いで運用したことはない。
このまま、袋に戻して返品しようか・・
一瞬、そう考えたが、やはり、この800個の突起を履くと、いったい、どんなことになるのかという興味が勝った。
「洗濯機不可」といっても、裏返してネットに入れて洗濯機に入れればなんとかなるだろう。いわゆる自己責任で。


フローリングの上を歩くと「しゃりっ」という音がする。これを履いて、足音を立てずに歩くのは難しい。
800歩ほど歩いて脱ぐと、足裏に突起の跡がついていた。突起は外に着いているが、内側に向けてもしっかり押していることがわかる。

説明書には「使用時間に制限はありませんが、心地よいと感じる時間が目安となりますので、無理をして長時間着用することはお避けください」と書かれている。

僕の場合、刺激が強すぎるいうことはなかった。
というよりも、むしろ、履き心地の良さに目を(足を?)奪われていく。

販売ページの商品説明で「締め付ける感じがないのでゴム跡がつかない」と書かれているのをみて、緩すぎて靴下がずり落ちるのではと思ったが杞憂だった。

何よりも、履いていることを忘れそうな、優しさがある。
5本指靴下によくある「今、5本指履いてます」とアピールする、指の違和感がない。
あまりに優しさに包まれて、すべてのことがメッセージになるかと想った^^)

五本指靴下しか履かない「五本指靴下評論家」の僕としては、ここは★★★★☆(星4つ)くらいつけたいところだ。
「洗濯機可」であれば、星5つにしたい。

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2023年2月13日 (月)

わくわく感に包まれなくても、できれば機嫌良く生きたい

もしも、このブログに「いいね」と「よくないね」ボタンがあったら・・・

人生はわくわく感に溢れている

こう書くと、その反応は真っ二つに割れるだろう。
日々の生活で、些細なことにもわくわくできるという人は「いいね」
この世知辛い、いけ好かない世の中の何処にわくわくがあるというのだ!と想う人は「よくないね」

日々、わくわくし続けることが望ましいが、できる人は限られる。
それでも、できれば機嫌良く生きたい。誰もが、そう願うはずだ。

職場や家庭、または地域、世間といった人から承認を受けていると自ら言える人は限られる。
だから、SNSはかまってちゃんで溢れている。
だが、想うように承認は得られない。
人と人がつながる場所には、承認の階層ができる。

自らの幸福感を感じるために、誰かの承認を当てにしていると、安定的に機嫌良く生きることは難しい。

相対的に見て、恵まれているとも、充実しているとも言えなくても、機嫌良く生きるには、自分で自分を承認することが近道だ。
では、自らを承認するにはどうすればよいのか。


自分を承認するのは、じつはそれほど難しいことではありません。
自分が選んだモノ、自分が好きなモノ、厳選されたお気に入りに囲まれて生活すればいいのです。
出典
「50歳からラクになる人生の断捨離-「新しい自分」と生きるために-」やましたひでこ


「お気に入りに囲まれて暮らす」と言っても、高価な調度品や宝飾品、スポーツカーに囲まれるとなると敷居が高い。
それでも、日々、使うものを「お気に入りのモノ」で揃えることは、ちょっと奮発すればできる。

現代人において、スマホは暮らしに欠かせないモノ。
これをお気に入りの機種にして、お気に入りにデコることで、ずいぶん、日々の暮らしは愉しくなる。

パソコンで仕事をしている人であれば、お気に入りのパソコンを使うことで、気分がよいだけでなく、効率が上がり、成果もついてくる。
だから、企業の情報システム部は、パソコン購入予算をケチってはいけない。
社員たちに「え~うちの会社、****ノートを買ってくれるの!」と想ってもらうことは、大きな動機付けと効率アップにつながると思う。

現代において革新的なモノを手に入れようとすると、それなりのお金がかかるが、革新的なサービスの大半は、スマホやパソコンに供給される。
そのインターフェース(接点)である、パソコン、スマホにお金をかけることは、機嫌良く生きるには、とてもコスパが高い出費といえるだろう。


毎日使うモノでいえば、食器や箸、文具、衣類、靴などがある。
新しい靴を履いた日は、それだけで世界が違って見えるけれど、靴がくたびれるので毎日は履けない。そもそも、あまり、出かけない人は靴を履く機会が少ない。
お気に入りのボールペンを使って、予定を書いたからといって、わくわくはしないと想う。

それでも、日々、目に触れるモノを、ちょっと奮発してお気に入りのモノにする。
何気なく使っているモノを、意識してお気に入りのモノに代える。
それが、自らの承認につながり、機嫌良く生きるエンジンになるだろう。

これって、毎日使っているよな
そう想うモノは、思い入れがある、お気に入りのモノがいい
これ、気に入っているんだよね
そう想うだけで、うっすらと心に承認の雪が積もる

つづく

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2023年1月21日 (土)

「家でパソコンをしていると足が冷たい」を解決した「三面こたつ」

「家でパソコンをしていると足が冷たい」
この悩みの解決に取り組んで6年。この冬、ようやく納得の答えがみつかった。

これまでに試した取り組みも、その時点では「答えをみつけた」と想っていたのだが、満足よりも物足りなさがまさり、使わなくなる。その繰り返しだった。

これまでに試したモノから順にお話したい。


【1】足の冷えない不思議なスリッパ
桐灰が発売していた保温スリッパ
当時価格:2,300円
電気や触媒で発熱する製品ではないので、ぽかぽか暖かくはないが、冷たさは感じない。そこが「不思議な」ところ。断熱エアヒート層で保温するらしい。

カイロのように発熱しないので低温やけどの心配がない。
電気代も要らないし、オフシーズンに仕舞うのも、かさばらない。
リビングで足を投げ出す、パソコンをする、就寝時といつでも使える。

ほぼ、良いこと尽くめなのだが、使わなくなった理由は大きさ。
製品のサイズは「23~25cm」の1サイズのみ。
僕はスポーツシューズのサイズは27.0。このスリッパは足入れはできるものの、中がぎちぎちで指も動かせない。スポーツシューズサイズが26.5までが許容範囲だろう。

2017年に購入して、そのうち、メンズ向けの大きめサイズが出るだろうと想っていたが、商品の販売自体をやめてしまった様子。現在は中古品がヤフカリに出品されている。


【2】スリッパ足温器
電気的に温めるスリッパ。
足温器は両足を揃えて覆うものが多いが、これはスリッパ内にヒーターが仕込んである。
スリッパなので、左右独立、片足ずつ履ける。

購入したのは以下の製品
・ブランド:KLAS REMO
・実勢価格:2980円
・給電:USBケーブル(2m)
パソコンから電源を取って使う。モバイルバッテリーに繋げば、キッチンで歩き回ることもできる。

こちらは、サイズ感はよかったが、履いてからしばらくすると熱くなり過ぎて、脱ぎ履きを繰り返すという面倒があった。


そして、この冬に出会ったのがこちら。
【3】YAMAZEN パネルヒーター
パソコンをする足元を温める「三面こたつ」といえる。

これまでも、この類の商品は足温器として認知していたが、製品紹介の写真に「こたつ」のようにして使っている写真があった。
こたつは日本の家が洋風化すると共に廃れたが、その強力な居心地の良さには今も憧れがある。
それが、パソコンをしながら実現できるという発想はなかった。
写真を見た三分後には、ジャパネットに申し込んでいた。

品番:YPP-181HK
・メーカー:山善(大阪市 1947年設立)
・実勢価格:8,980円(ジャパネット)
・1時間あたりの電気代目安3.8円(ジャパネット)
・サイズ:W50×H50×奥行30cm

三面の衝立(ついたて)にヒーターが仕込まれている。
そこに専用の毛布を掛けると、あたかもこたつとして使える。
毛布がずれないよう、三面それぞれをダブルクリップで留めた。
毛布の中央に目印としてメンディング・テープを貼っておくと、左右均等に膝に掛けるのに便利。
床面にはヒーターが入っていないので、スリッパが併用できる。
床面に足乗せ台を置いているので、この仕様はちょうどよかった。

温度調節は無段階でできて、ほのかな暖かさ。長時間でも苦痛にならない。
オン・オフはスイッチがカチッと音が鳴り、わかりやすい。
オフシーズンは折りたたんで仕舞えるので省スペース。


商品の難点ではないが、使用上の難点は、消し忘れてしまうこと。
使用中を示すインジケーターは毛布の中なので、つい消し忘れてしまう。
一定時間で自動的に電源が切れる「コンセントタイマー」を検討したが、部屋のドアに「ヒーター」と書いた紙を貼っておくことで、なんとかなっている。

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2023年1月20日 (金)

極寒の冬に欠かせないUSBカイロの選び方(2023年版)

今から3年前、2020年1月に初めてUSBカイロを紹介した。
2年前、2021年1月に買い足したUSBカイロを紹介した。
1年前、2022年1月に3個めを購入して紹介した。

そして今般、4年連続4個めを購入したので、そろそろ「USBカイロ評論家」を名乗りたいと想う。
仕様の違いについては、1年前に記しているので、そちらもご覧いただきたい。


まずはじめに、今回購入した4個めは次の製品である。

■エネループカイロ
メーカー:三洋電機(Panasonic子会社)
型番:KIR-SE1S
発売:2007年(生産終了)

・実測値
弱モード:39.6度
強モード:42.3度
重量:75.6g

購入の決め手は、自身初めての「国産」であること(中国の工場で製造されている)
充電式カイロとしては軽量でコンパクトであること(62×84×19mm)

バッテリーの三洋が作っているだけに、充電中・終了、使用中の表示には安心感がある。
ただ、片面しか加熱しない仕様であり、両面発熱のカイロに慣れているので、物足りない。
サイズがコンパクトということはバッテリーも小さく「弱モードで210分」と謳われている仕様では、短時間の買物などに使い道が限定された。


4個のUSBカイロを使った経験により申し上げる「USBカイロの選び方」は次のとおりだ。

1.必須であること
・両面発熱
・発熱モード切り替え(3段階が望ましい)

2.バッテリー容量=連続使用時間
屋外にいる時間が長いほど、大容量が必要になる。
容量:9000mAh、連続発熱14時間(低温モード)以上が望ましい。
ただし、大容量=でかくなる。持ちやすさも勘案したい。

3.形状
丸みを帯びたカタチ
カイロは握りしめるため、角が立っていると握りづらい。
丸みは平べったいもの、ずんぐりと高さがあるものがあり、ずんぐりしたものが握り易い。


メーカーに望むこと(こんなカイロが欲しい)
・外面はむき出しでよい
 塗膜を貼ったものは、塗膜が剥げることがある。
・スペックに表面温度の表示を!
 高温、中温、低温に均等な差をつけてほしい。低温38度、中温44度、高温50度がよい


USBカイロの長所は「欲しい時だけ十分な暖かさ」が得られること。使わない時、要らない時はOFFにできることだ。
通勤で使う場合、日中は要らない。
屋外活動でも、四六時中、カイロを触ってはいられない。
結局、カイロを使うのは、移動中か、休憩(ぼーっとしている時)しかない。

触媒式のカイロはオン・オフができないので「連続8時間」の仕様だと、出勤時に使うと、退勤時には使えない。
逆にいえば、8時間以内のお出かけならば、USBカイロは要らないということも言える。


就寝時、手を暖めると寝付きが良くなるので、冬場の就寝時はUSBカイロを持って寝ている。
USBカイロは外気温が高いと長持ちするので、ふとんの中で使うと長持ちする。
入眠すると適当にそのあたりに転がってくれるので、この3年、USBカイロで低温やけどをしたことはない。

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2023年1月18日 (水)

高い確率で起こる大震災を自分ごととして備え、その最小化を祈る

2023年は関東大震災から100年を迎える。

関東大震災は1923年(大正12年)9月1日に関東一帯で起こった地震。
明治以降の日本の地震では最多の犠牲者を出した。

亡くなった方:142,000人
住宅被害:701,000棟
全壊128,266、焼失447,128(全焼381,000)

■時系列の記録
11:58 震源地神奈川県西部、M7.9の本震(40秒)
12:01 震源地東京湾北部、M7.2の余震
12:03 震源地山梨県東部、M7.3の余震
12:48 震源地東京湾、M7.1の余震


津波も起こり、熱海では12m、館山では9mを記録した。迅速な避難行動が行われたが、犠牲者が出ている。

特に神奈川・千葉では地震と直後の大雨により、土砂災害が多数発生した。その中に、昨今、話題にのぼっている「盛土」によるものがどれほどあったかは記述が見つからない。

盛土【もりど】とは、敷地造成のため、他所から持ってきた土を盛って固めること。
道路、擁壁にヒビが入っている。擁壁から土混じりの水が吹き出している場合は要注意。
*擁壁(ようへき)
斜面が崩れるのを防ぐために設けるコンクリートの壁

盛土が豪雨、地震で崩れる被害が出ており、全自治体が大規模盛土造成地マップを公開している。居住地周辺の盛土をしらべるには「盛土 自治体名」で検索するとよい。

■盛土の法律と被害
1961年(昭和36年)11月7日
「宅地造成等規制法」公布

1995年1月17日
阪神淡路大震災 西宮市仁川で盛土が地すべりを起こし34人が亡くなった
2021年7月3日
静岡県熱海市豪雨 盛土が崩落、大規模な土石流災害が発生。28人の死者・行方不明者が出た

2023年5月26日
「宅地造成等規制法」を改正・改名し「盛土木製法」施行


ボランティア文献を紐解くと、阪神淡路大震災がボランティアの端緒であり、1995年がボランティア元年と書かれているものが多いが、関東大震災でもボランティア活動が盛んに行われていた。
後世に個人意志によるボランティア活動があったことが伝わっていない理由は次のように考えられている。
1.その後それらの活動は自警団の活動として収斂された
2.関東大震災後に町内会組織が強化されたことで、そちらだけが注目された


2023年は関東大震災から100年であることに因み、気象庁が「関東大震災から100年」特設サイトを開設している。

・大地震の注意喚起のために、関東大震災の知見を紹介するサイト
・開設:2023年1月4日

内容の一例
・関東大震災の概要
・関東地方で起きる地震の特徴
・地震・津波に備えるための知識

「関東大震災から100年」特設サイト


近い将来、高い確率で大地震が起きることが政府から注意喚起されており、メディアも報道している。

2023年1月13日
政府の地震調査委員会 日本各地で想定される巨大地震の最新の発生確率を発表
南海トラフ地震:20年以内の発生確率は「60%程度」

地震調査委員会のWEBページ

そのニュース記事に接して、自分ごとと想い、備える行動をとり、災害が最小化するよう祈りたい。

しらべるの地震講座

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2023年1月17日 (火)

カセットボンベの爆発で、大地震への警戒が緩んでいることに気づく(自分比)

「カセットコンロのガスを抜いていて爆発が起きた」というニュースをみて、大地震への警戒が緩んでいることに気づく(自分比)

今から2年前、2021年2月には、自身の地震備えブームが訪れて、いろいろなモノを買い揃えた。


■前回ブームで買い揃えたもの

・ポータブル電源
□PowerArQ2+ソーラーパネル
スマホ充電など低電力の家電が使える。最初に充電したきり、一度も使っていない。
時々、電力が目減りしていないかチェックしているが「80%」から一切目減りがない。
ソーラーパネルは一度、試しにベランダで広げて充電を試みたが、目に見えて充電できるわけではなく、そのまま畳んで仕舞っている。


・電気ケトル
冬場の被災時には温かいものが便り。コーヒーやカップ麺を作るためのケトル。
PowerArQ2 につないで使うことを想定していたが、規定電力を超えていて使えなかった。
PowerArQ2 で使える電力の電気ケトルは見つからなかった。
自動車のシガーソケットからも給電できるが、試していない。


・折りたたみ式トイレ
避難所にいかず、インフラの復旧を自宅で待つ「在宅避難」を想定した場合、トイレが大きな課題。
段ボール組み立て式のトイレ、アイリスオーヤマのBTS-250を購入した。

□BTS-250
実勢価格:2100円
固めて捨てるトイレ処理セット(凝固剤など)5個付
耐荷重:250kg
使用後は「燃やすゴミ」

集合住宅において、被災して断水した時、汲み置きの水が残存する間、水洗トイレは流すことができる。しかし、下水管が破裂していた場合、他の住戸に迷惑をかけることになる


・飲料水
家族一人当たり10リットルを目安にローリングストック
これは、しっかり続けている


・水の要らないシャンプー/からだふき
本田洋行(愛媛県四国中央市)の「シャンプー手袋」「手袋からだふき」を半年ごとに買い足していった。十分な数に達したので、買い足しはストップした


・カロリーメイト的な食品/カップ麺
賞味期限切れと共に食べてしまってから、補充を怠っている


・カセットコンロ
ずいぶん前に買ったものを棚から下ろしてみると、本体の使用期限、カセットボンベの使用期限(イワタニの場合7年)をとうに過ぎていたので、本体、ボンベ共に新品に買い替えた。

□イワタニ・カセットフー
メーカー:岩谷産業
商品コード:CB-SS-50
当時価格:3,580円
イワタニ・カセットフーシリーズで最もうす型(W335×D275×H84mm)のグッドデザイン

カセットコンロには、不安と不満がある。
不安は、ボンベがきちんと装着されたかが曖昧なこと。これは、ガス着脱マグネット方式が採用されておりクリア。
不満はボンベが冷たくなりガスが残ってしまうこと。これは、ボンベを適度に暖めて器具の火力を維持させる「ヒートバネル」が搭載されていてクリア。


未使用のカセットボンベはそのまま捨てると、パッカー車(通称:ゴミ収集車)が爆発してしまう。
未使用のボンベ3本のガスを抜くのは大変な思いをした。その記録は以下に記している。
「カセットボンベのガスを抜いていて爆発」のニュースをみて、背筋が寒くなった

カセットボンベを買ったら「7年経つ前に、ベランダで肉でも焼け!」

地震講座

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2022年8月12日 (金)

久々に帰省する東京の人がしていいこと、ダメなこと

かつては、お盆の週を外して帰省することが多かった。
航空券の相場が高く、JRは予約が取りづらいからだ。

父と母が浄土に還ってから、里帰りはお盆の時期になった。
日ごろ、何一つ実家の仕事をしていない僕に、お盆提灯を組み立てる、解体して仕舞うという仕事ができたからだ。


2022年夏
3年ぶりのお盆だ
いやいや、お盆は毎年来ているでしょうと言われるかも知れないが、大手を振って故郷に帰れるのは3年振りだ。
初めはそう想っていた。


その後、お具合はいかが?
法事で帰るから、呑みに行かない?

3年ぶりの里帰りを前に、親友にメッセージを送った。
佐世保に帰った時はいつも呑む、僕にとって限りなく数少ない親友と呼べる友だちの一人。
彼には持病がある。枕詞としてではなく、健康状態は知りたい。
「法事で帰る」と記したのは、理由もなく帰省するわけではないという意味合いがあった。

人はなぜ帰省するのか?
そこに故郷があるからだ
というようなシンプルな帰省ではないという意味である。

返信は速かった
「佐世保も感染者が増えている。病気持ちとしては飲み屋には行きたくない」

返事を読んで、自分が軽率に考えていたと知った。
それは「久しぶりに帰省する東京の人」の素振りを見直す機会になった。


まず、高齢者、療養中の方には特に慎重に接する。
・お見舞いに行く場合、周囲に意見を聞く
・会いたい場合、会食・喫茶ではなく個別に会いたい旨を告げる
・仲間と共に呑みたければ、周囲の意見を聞く


言ってはいけないこと
・帰りたくても、歓迎されていない空気があり帰れなかった
・コロナのリスクは何処にだってある


してはいけないこと
・玄関先に消毒液がない!と意識のアピール
 マイ消毒液を使う場合、これ見よがしにシュッシュッしないで、人が見ていないタイミングで

・実家でいきなりノーマスク
 実家といえども、よその家 「マスク外していいよ^^)」のひと言を待とう

・コロナの自己管理自慢
 「20秒以上流水で汚れを落としてから、手のひら、手の甲、指、爪、手首を洗い、20秒以上流水に充てる」といった手洗い自慢や、自主規制を口にしない(黙ってやる)

・職場や家族のコロナ自慢
 周りでたくさん罹って、いろいろ大変だったという話しをしない。
 聞いている方は、なに一つ楽しくない


帰省した東京の人がするとよいことは、いつも、東京でしていることだろう。
原則、人前に出る時はマスク着用。
東京では散歩、ランニングでノーマスクの人が増えているが、そこも含めて。

親友には「もしよかったら会いたい」と、可否の確認から入ればよかった。
里帰りが近くなったら、顔だけでも見たいけど、どう?と切り出してみよう。

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2022年7月16日 (土)

佐藤公俊 はげし雨 佐藤読み

佐藤公俊は新たな放送スタイルを提唱しているのだと想う。

NHK正午前の気象情報に気象予報士、佐藤公俊が登場する。
佐藤公俊は、日本気象協会に所属する気象予報士。NHKの職員ではない。

彼はゆったりとした口調で、午後の予報を話し始める。
ところが、ここぞという要所のところで、妙な早口になる。

「沖縄付近は雨雲が発達しやすく、1時間に30mm以上、はげし雨が降るところがありそうです」

初めのうちは、少しだけおかしな感じがした。
それが、毎日のように聞いているうちに、違和感に成長した。

これまでに、どの気象予報士からも、こんな言い方を聞いたことがない。
彼の言い回しが特徴的なのは次のようなことば。

激しい雨→はげし雨
明日の天気→明日(の)天気
気象情報→きしょ情報
東京都心→とうきょ都心
最高気温→さいこ気温
太平洋側→たいへよう側


「沖縄付近は雨雲が発達しやすく、1時間に30mm以上、はげし雨が降るところがありそうです」
という文章のうち、見る側にとって重要なキーワードは「沖縄」「雨雲」「30mm」ということだ。
「激しい雨」を「い」を抜いて「はげし雨」と言っても、前後の関係からそれが「激しい雨」であることはわかる。

ちなみに画面字幕には「沖縄に激しい雨」と表記されていた。


佐藤公俊のスタイルを観ていて、古館読みを思い出す。
古舘読みとは、古舘伊知郎が始めた、英語固有名詞の抑揚のない読み方

F1中継実況を担当したフジテレビアナウンサー古舘伊知郎は、アラン・プロストをプにアクセントがある「プロスト」ではなく、どこにもアクセントがない「プロスト」と平坦に読んだ。
その後、本来のアクセントを抜き、抑揚をつけず平坦に読む人が増え、これが「古館読み」と呼ばれるようになった。
公的な言葉ではないので、この呼称を知らない人も多い。
広辞苑 第七版 に載っていないのはわかるとしても「Google先生」すら、認識していない。
僕の場合、その呼称を知っている側になったのは、古館が「プロスト」と読んでから、20年後のことだった。


古館読みのように、従来の読み方と違う読み方をすることには、次の意図が推察される。
・その名詞に新しい価値観を持たせる
・自分が共感、一体感を持っていることを強調する
・同音異義語を区別する


佐藤公俊は、この一部の音を省略する「佐藤読み」で何を意図しているのだろう。

・容易に想像がつく(視聴者がイメージできる)言葉は、省略して尺を詰める
 それによって
・重要な情報を際立たせる
ということではないだろうか。

まだ誰もやっていないスタイルで、独自性を際立たせたいと想っているかも知れない。
それは、とても素敵なことだと想う。

レコーダーの番組表から、平日11:54~12:00 NHK 気象情報を録画して観て欲しい。
あなたも、いち早く「佐藤読み」を認識した側の人間になれる。

数年前、映画「シン・ゴジラ」で、異常に早口の台詞が話題になり、それを取り入れたタレントやビジネスマンが現れた。早口が聞いていて心地いいのは「中身がある」話しに限る。中身がなく「何かを言っているようで、何も言っていない」話しを早口で話して悦に入っている姿は滑稽だ。

「佐藤読み」の追随者は現れるだろうか。話し言葉の音を意図的に抜くというのは、やってみるとなかなか難しい。ただ、音楽の世界では古今東西行われてきたことだ。フォロワーを待ちたい。

2000年4月から毎日更新の用語集「しらべる
2005年9月から毎日連載のブログ「毎日1話ブログ「しらべるが行く」
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2022年5月 7日 (土)

NO COFFEE SHOP, NO LIFE 人生には、喫茶店が必要だ

NO COFFEE SHOP, NO LIFE

その喫茶店が閉店して、5年が過ぎたが
それに代わる店を見つけることができていない


その喫茶店は、最近ウクライナからの避難民に仕事を提供していることが報道されている会社に代替わりする前の百貨店に入っていた

コロナ禍前のことで、週末は駐車場が混んでいたが、その喫茶店はいつも空いていた

土曜日の朝、本とノートを持って開店と同時に喫茶店へ直行する
自宅のパソコンでフォルダーをワンドライブに放り込んでおくと、ノートでもファイルが開けるのが便利だ

学生時代の行きつけのように毎日来るわけではない。年に4~5回程度か。それでも、この場所が僕の拠り所

マラソンに向けてがんばっている時は、レースを終えたらゆっくりあの喫茶店へ行けるということが、励みの一つになっていた

その喫茶店が閉店する
たまにしか来ない立場で、勝手な言い分だが、ずっと続けてほしかった


壁沿いに設えた一枚板のテーブルが僕の定席
そこから、ウィンドウ越しに百貨店の食品売り場を見下ろせる
迷路をゆくパックマンのように、売り場のあちこちでたくさんの人が違う方向に歩いている
パソコンに飽きたら、しばらくそれを眺めている

ノートと本を交互に開いて、ブレンドコーヒーを飲む
ここでの気分は、家でいつものパソコンに向かっているときとは明らかに違う
「煮詰まる」という感覚がないのだ

長い時間、文章を書いていると、脳の回転速度がおちる
そろそろ何か、新たな動きがあるのではないかと、ネットを巡回したり、メールをチェックするのだが、世の中は僕を置き去りしたかのように進展がなく、空虚な気持ちになる

ここではそういうことはない

家にいるとつい、ネットを開いて、当てもなく時間を過ごしてしまう。ここでもテザリング環境はあるのだが、今開いているアプリに集中できるのだ

いつもは思いつかないようなアイデアを思いつくこともある
日頃、断片的に思いついては消えていたことが、ここで整理できることもある

一定の制約がある非日常の環境に身を置くと、日頃は自分の中から掘り出せなかった考えをカタチ(文章・メモ)にすることができる

その理由を考えてみた
・誰かがそこに居るのに、誰かに話しかけられて思考が中断しない
・誘惑、逃げ道の選択肢が少ない
・ほどよい雑音、机と椅子がある

そこに居るのは自分だけではないのに、自由で、支配されない空間
それを「居場所」という
居場所は欲しいが、不要な思考を喚起されたくない
(それを居心地が悪いという)

人生には、考えることが多すぎる
人生には、知らなくていいことが、あふれている
人生には、喫茶店が必要だ

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