かつての愛機RQ-552との再会 半世紀の時を経て買い戻し
半世紀ぶりに ナショナルRQ-552と再会して
結局こうなるのか・・と考えていた
コレクターには「もう欲しいものはすべて手に入れた」と思える時がある。
憧れのモデルや、究極の造形品または、シリーズを「コンプリ」した時に、それはやってくる。
子どもの頃に憧れていた「スタジオ1980」でラジカセ生活を再開した。
それから「スタジオ1990」を買い足して、音楽カセットコレクターの道を突き詰めた。
すると、心に一つの恐れが沸いた。
RQ-552と再会しないと終われないんじゃないか・・
子どもの頃、両親が買ってくれた初めてのラジカセが「National 音のマック RQ-552」
音楽カセットを聴くという実用面でいえば「スタジオ1990」があり、事足りている。
子どもの頃に持っていたモノを、もう一度所有したいのはノスタルジー(郷愁)以外の何者でもない。
自分は「不要なモノは増やさない」分別を身につけていると想っていた。
だが、その日はやってきた。
幸か不幸か(たぶん不幸)RQ-552の整備品がわりかし安値で出品されていたのだ。
出品に気づくということは、それなりの関心を寄せていたわけで「火のない所に煙は立たない」ように、アンテナを立てていない情報は入ってこない。
数日後、食料品の段ボール箱でやって来たRQ-552が目の前にあった。
およそ50年振りに再会した実機のRQ-552を見た時、意外と高揚感はなく、結局こうなるのかという感じだった。
「古い酒は古い革袋に」の格言に倣い、懐かしのRQ-552に懐かしい曲が詰まった「井上陽水/夢の中へ」をセットする。
すると「万全の整備」を謳ったRQ-552の出品説明とは、かけ離れた現実がそこにあった。
テープが回り始めるとハブあたりから「きゅーきゅー」と異音がした(それでもテープは回っている)
インジケーターのランプは切れていた(整備により点灯するという説明だった)
インジケーターの針は停まったままで、音に合わせて振れることはない(説明では触れていない)
巻き戻しボタンはロックされない(手で押し続ける)
ただし、RQ-552の売り物である「ミュージック・セレクター」は機能した(説明通り)
1980、1990を購入した出品者には絶大なる信頼を寄せているが、今回は違う出品者。
やはり中古を買う時は、売主の信用が大切なのだ。そしてそれは、ネットの評価ではわからない。
「音のMAC」だが、音はよくなかった。
「スタジオ1990」という比べる相手が悪いのもあるが、廃屋の何処からか聞こえてくる、閉じこもったような音楽だ。
本来こういう音なのか、経年による部品の劣化なのかはわからない。
こうして手に入れたRQ-552
子どもの頃の僕を、スタジオ1980から目移りさせた「5ウェイワイヤレスマシン」は、稼働確認もしていない。
外観は割とキレイで、しばらくアンティークとして懐かしんでいたが、そのうち足下に片づけた。
これからは時々、電源を入れて、ご臨終を迎えない程度に維持していこう。
ここで、買わなければ、ラジカセ買いは停まらない。ここで買えば区切りが付く。終止符が打てる。その決意を免罪符に、再開ラジカセ生活に3台目を加えた。
その決断を後付けで論じるならば、価格の安さではなく、整備状態に納得がいく一台が目の前に現れた時に参戦すればよかったと想う。
ラジカセ生活再開ブログはこれで一区切り
今後は、動きがあった時に、不定期で書いていきます
(これまでも十分、不定期でしたが・・・)
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