2022年1月 8日 (土)

「USBカイロ」を選ぶポイントと運用

直近三度の冬で三個の「USBカイロ」を購入して使った経験をもとに、日々の運用、選ぶポイントの順でお話したい。

■USBカイロの運用

1.USBカイロは2個必要
通勤、外出がある場合はもちろん、終日在宅でも1個では(充電のため)使えない時間帯が長くなる

2.充電場所を決める
カイロシーズンは1日1回~2回の充電が必要
毎回「カイロのケーブルはどれだったかな」と探してプラグにさしこむのはストレスになる

また、USB端子には目印をつけるとよい。
通常のUSB端子「USB A」は大きいので一目瞭然だが「MicroB」と「C」の2つはのぞき込まないと(挿してみないと)どちらかわからない。
ケーブルのプラグにも本体と同じ印を貼っておくとよい


3.使い始めたら常時オン
こまめにオフにしても使用時間はあまり変わらない
在宅の場合、厚着&エアコンオフ&カイロオンで過ごすことができる

4.就寝
低温モードで手に握り就寝。お腹を温めるのもよい。
眠りに就くと自然に身体のヨコに落ちるので低温火傷のリスクは低い

5.疲れ目対策
パソコン作業で眼が疲れた場合、目の周囲を暖めるホットアイを眼科医は推奨している。
通常はホットタオルや「目もとエステ」などの専用ツールで行うが、低温モードのカイロを数秒ずつ当てるのでもよい


つづいて、上記の運用を踏まえたうえでの選ぶポイント

■USBカイロを選ぶポイント

1.容量
大きいものがよい。
2020年冬は5800、2021年冬は7800、そして2022年1月現在、9000mAhの品が多い。mAhはミリ・アンペア・アワー

2.形状
平べったいものが使いやすい。
厚さが開示されている場合3cm未満のものがよい
ただし、手が小さい場合、横幅が狭い(その分厚みがある)品の方が握り易いかも知れない。

3.スイッチ
オンオフ、温度切替すべてを行うスイッチは上面の端に位置するものがよい。
スイッチが側面にあると誤って押してしまう
USBカイロは大抵、低音モードで使う。使用中に温度を切り替えることは皆無と言っていい

4.表面温度
低温モードが40度未満に調整されたものが望ましい。
ただし、3段階モードの温度設定は、買う前にはわからない。
各ブランドともに表面温度は表示していない。
また、個体差もあると想われる。

まず本命の品を1個買い求め、納得がいけば同じ品を買い足す。
そうでない場合、2個めは同じ仕様の他社製品にする。


かじかんだ指を強力な熱量で温めてくれる「USBカイロ」は、冬場のパソコン仕事には欠かせないし、眼が疲れた時にはホットアイもできる。精製水を浸す準備が必要な「目もとエステ」に比べると格段に手軽だ。

また就寝時には、一旦手を温めてから急激に体温が下がっていくので、入眠の手助けにもなっている。

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2022年1月 7日 (金)

極寒の冬に欠かせないUSBカイロ(3個め)

今からちょうど二年前、2020年1月に「USBカイロ」を紹介した。
そしてちょうど一年前、2021年1月に買い足した「USBカイロ」を紹介した。
それから一年、自身通算3個めを購入した。

「USBカイロ」を3個持っているという人は、日本人の500人に1人と言われているので(憶測)恐らく皆さんより、ちょっと詳しい。
そこで、それぞれ仕様の異なる3個の「USBカイロ」経験で得た知見をご披露したい。


はじめに、3個の「USBカイロ」に共通している仕様は以下の通り
3階段温度調節
両面急速発熱
リチウムイオンバッテリー
モバイルバッテリーとしても使える
USB A/MicroB/C 3種のUSB端子付

USBカイロは複数ブランドから発売されているが、同じ工場で作った品物のように仕様は似通っている。


3個の「USBカイロ」の相違点

■1個め ANSOLO 充電式カイロ
実勢価格:2,680円
発売:2019年8月

・仕様
容量:5200mAh
低温モード8時間連続発熱
重量:135g


■2個め FORTY4 充電式カイロ
実勢価格:2,999円
発売:2019年11月

・仕様
容量:7800mAh
低温モード12時間連続発熱
5V2A急速充電(フル充電4~5時間)
重量:187g

表面温度※
高温:51.0
中温:42.5
低温:38.0


■3個め ANSOLO 充電式カイロ
実勢価格:3,280円
発売:2021年8月

・仕様
容量:9000mAh
低温モード14時間連続発熱
重量:206g

表面温度※
高温:51.8
中温:50.1
低温:45.0


1個め 5200mAhの製品は極寒の屋外活動では3時間もたなかった。
この時は"看板に偽りあり"と想っていたが、それは誤り。
気温が低い場合、かなり手が冷たい。その冷たいものを暖めるために熱量を奪われるので、持続時間は短くなる。

1個めは、3シーズンめに使おうと取り出すと、表面がべたついていたため廃棄した。カイロは手のひらで密着して握る機械なので、この不快感は耐えられない。現在使っている2個も、べたつきが出るのかは1年後にご報告したい。

2個めの製品は幅が広くて平べったい。これは握った時しっくり来る。身体のどこかを暖めたい時に"当てやすい"
屋内では大抵「低音」で使うので、低音が38度と低めなのはグッドポイント。
※表面温度はタニタ非接触体温計で計測

3個めの製品は、握った時に誤って温度切替ボタンに触れてしまい難儀だ。低温が45度と高いのも難点。

次回
「USBカイロ」を選ぶポイントと運用

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2021年12月23日 (木)

限りない欲望 スタジオ1980に加えてスタジオ1990が欲しい

40年越しの憧れ「スタジオ1980」を手に入れたあと、ある光景を思い起こしていた。
それは、2021年現在、再開発のため一時閉店が噂されている佐世保玉屋の裏手にあったSONY ショップ。
オーディオファンであり、SONYファンでもある僕は、四ケ町に出ると必ず立ち寄っていた。
一時期、その店頭にラジカセのオブジェが飾られていた。
外観は本物のラジカセそのもの、高さは僕の胸の高さくらいあったから、100cmくらいか。
僕はそのオブジェが「スタジオ1980」のレプリカだと記憶していた。
だが、よく思い起こしてみると、フロントグリルがオールブラックで平坦だった。
そうだ、あれは1990だったんだ・・

1980を手に入れた僕は、当時、1980もいいけど、1990はもっといいなと考えていたことを想いだした。
ただ当時は、既にRQ-552を手にしており、買い換えるなど夢のまた夢。店頭で見た1990のオブジェは僕をとても、切なくさせた。

■発売年順
1974年
SONY スタジオ1980
1975年
National 「音のマック」RQ-552
1976年
スタジオ1990
スタジオ1980マークⅡ
1977年
シリーズ最終型 スタジオ1980マークV

子どもの頃は夢をお金で買えなかった。
だが、僕は大人になった。
白い靴を手に入れると、次は青い靴に目移りする・・と唄うのは井上陽水「限りない欲望」だが、1980という夢が叶った僕は、1990もあってもいいんじゃないかと想い始める。

ヤフオクのオークションアラートに「SONY 1990」のキーワードをセットする。
いくつかの出物があったが、どれも「ジャンク扱い」や「保証はできない」というもの。

整備品の1980を購入して使ってきた経験を元に、納得の一台を選ぶためのチェックポイントを絞った。

■動作
再生、早送り、巻戻し、オートストップなど動作OK
ボリューム、トーンコントロール、スイッチなど正常
ライト点灯、レベルメーター可動

■整備(すべてが必須ではない)
駆動ゴムベルト(3本)交換
テープスピード調整
駆動メカ注油
ボリューム、スイッチに接点復活剤
ボリューム、スイッチに接点改良剤(ガリ音無し)

■付属品
ACコード(極力、純正品)

■外観
ラジカセは"正面と向き合う機械"
前面がキレイならば、それでOK
上、側面、裏面の傷や汚れは不問

これらのチェックポイントは、1980の出品者が商品説明に記していた内容に準じている。
45年の時を超えて手に入れた「当時モノ」の1980は期待以上だった。
モーターの回転は力強く、スライドボリュームのガリ音などもない。昭和50年に店頭で新品を手に入れたのと、何ら変わらない整備だった。
できれば、1990もまた同じ出品者から買えたらいいと考えていた。

探し初めて、しばらく経ったある日、1980と同じ出品者から1990がオークションにかけられた。


憧れのスタジオ1990でラジカセ+音楽カセット生活を手に入れた

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2021年1月11日 (月)

USB充電式カイロは2台態勢がマスト

去年の今日、USB充電式カイロをここで紹介している。

<要約>
品名:ANSOLO 充電式カイロ
実勢価格:2,680円
発売:2019年8月

仕様
■5200mAh リチウムイオンバッテリー
■低温モード8時間連続発熱
■重量:135g

その記事はこう結んでいる。
~今年は東京五輪2020のため、3月、4月、9月には水曜夜のJリーグがスケジュールされます。ハーフタイムに速攻で暖を取りたい時に重宝しそうです。~


結果的に、水曜夜のJリーグは「これでもか」というほど行われたが、それを観戦する機会は訪れなかった。
1年前「8時間連続発熱」は偽りあり。実際には3時間程度と書いた。
夜のうちにフル充電しておいて、朝、家から持ち出すとお昼には冷たくなってしまう。
もう少しバッテリー容量が大きいモノがあるといいな・・

そして、また次の冬がやってきて、いよいよ手の冷たさが喫緊の課題になってきた。そこで探してみると、7800mahの品がamazonで見つかったので購入した。


品名:Forty4 充電式カイロ
実勢価格:2,999円
発売:2019年11月

仕様
■7800mAh リチウムイオンバッテリー
■低温モード12時間連続発熱
■重量:187g


<5200mAh⇔7800mAh比較>
*5200-7800

●実測重量
136g-178g
厚さは同じなのでポケットに入れた時の出っ張りは同じ
7800は全体が大きい分、薄く感じる

●低温モード表面温度
42℃-38℃
*TANITA非接触体温計で計測
5200の難点は低温モードが「熱い」ことだった。
入眠時、掌をじっくり温めるという用途には向かない。
7800は低<中<高の設定が実用に合っている。

7800の表面温度
高温:51.0
中温:42.5
低温:38.0

5200と7800の2台態勢になって、ようやく「使いたい時にいつも使える」環境が整った。
「熱さ」が欲しい時、それが速攻で手に入る「USB充電式カイロ」は極寒期には欠かせない。

※補足
今回購入した7800。最初に届いた品は傾けると中から「からから」と欠片が転がるような音がして返品。再度購入した品を使用している。

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2020年11月 7日 (土)

カセットテープを飾る場所を設えるため、BOOKMANの棚板を増設

2020年、現行品ラジカセの中から選んだのはPanasonic。かつての愛機「National RQ-552」と同じ松下電器だ

Panasonic RX-M45-H
■聴けるもの:FM/AM/カセットテープ
■実勢価格:4,618円
■発売:2017年3月

仕様
■サイズ:W308×H138(ハンドルを上げた状態)×D122mm
■重さ1.7kg(電池含む)
■電源:AC/単1×4 充電式ニッケル水素電池(エネループなど)が使える
■デジタルチューナー
■入力:内蔵マイク
■出力:イヤホン端子

決めてになったのは、カセットテープ走行の安定性、モーターに尽きる。
どれだけ魅力的な機能が付いていても、スピーカーが大きくても、ラジカセはテープが安定してまわってくれないと始まらない。

機種を絞り込むと、受け容れ準備にはいる
車庫からカセットボックスを持ってきて、置き場所を決める。だが、箱に入れっぱなしでは味気ないと想う。人形は顔が猪木だが、カセットは背見出しが命。いつも見える場所にお気に入りのカセットを並べたい。
そこで、書棚に置き場所を設営する
書棚は二重構造になっていて、手前の列がヨコにスライドする
当初はすべてが本で埋まっていたが、徐々に整理して、手前のスライド棚は小物置き場と化している
ダボ穴に「棚ダボ」や「ダボックス」を挿す場所を変えると棚板の位置が変えられる
実際にカセットを置いて見て、段数が足りないことに気づく
文庫本やほぼ日手帳は高さが15cmほどだが、カセットは高さが11cmしかない。棚板が増やせれば、カセットにぴったりの棚を2段作れる・・

書棚の部品を仕舞っておいた箱を探し出し、そこに書かれている名詞を頼りに「Google先生」に照会すると、その書棚は「BOOKMAN」だとわかった

BOOKMAN
静岡の丸伸がつくったスライド書棚
■発売:1979年頃
■丸伸のBOOKMANは製造中止となったが、奈良県の書斎家具屋が技術継承して製造販売している
■実勢価格:123,800円+税(深型2重スライド書棚)

書斎家具屋に問い合わせると、棚板だけ買うことができるというので、必要枚数を注文
購入して30年ほど経っている書棚の部品が買えるとは、なんという僥倖だろうか

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2020年6月11日 (木)

スタジオ1980からRQ-552へ目移りした理由

両親に買ってもらった初めての自分専用の家電品となったラジカセ「National RQ-552」(以下552)を僕は溺愛した。

スタジオ1980への愛を貫かず、552で手を打った理由は「5ウェイワイヤレスマシン」の存在にある。
前身の人気機種「RQ-448(MAC-FF)」~1973年発売~で登場した機構。
552~1975年発売~に搭載され、後継の「RQ-556(リモコンMAC)」~1976年発売~まで3台に搭載された。
(556では本体をリモコン操作できる機能が追加されて6ウェイ)

■5ウェイとは
内蔵コンデンサーマイク
FMトランスミッター
ワイヤレスマイク
ワイヤードマイク(ミニプラグコードで接続)
他の機器からのオンエア録音(これは謎)


筐体の右側面に開閉式のポケットがあり、そこにこのマシンが収まっている。本体に格納した状態では内臓マイク、FMトランスミッターとして稼動する。
「音を送信する」という偉業を達成したくて、ラジカセ本体の音をトランジスターラジオに飛ばして聴いたりしたが、何度かやっているうちに、ドキドキ感が薄れていることに気づいて止めた。

本体から取り出すとワイヤレスマイクとして使える。
小学生の頃、憧れたトランシーバー。
学年でも、お金持ちの家の子供しか手にできない、夢の通信機。ついに、買ってもらうことはなかったあの品と同じことが実現できる。

通信にはその相手が必要だ。
それにはシンちゃんを巻き込む必要がある。
2階にある僕の部屋からシンちゃんの部屋は50mほど。ワイヤレスで電波が届く。
僕はシンちゃんに、父から借り受けていたワイヤレスマイクを貸し渡した。
(シンちゃんのラジカセにはワイヤレスマイクは付いていない)


テレビは八時までと決められているので、僕は8時以降は二階の部屋で過ごす。
窓の外を見てシンちゃんの部屋に電気がついていると、僕は窓を開けリコーダーで[ド][シ][ラ][ソ]を奏でる。これが僕の合図。
シンちゃんからの合図は、ただリコーダーをぴーっと吹くだけ。こちらがお願いする側なので、相手のハードルは低くした。

その音に気づいて、シンちゃんも窓を開ける。
互いにラジオとワイヤレスマイクのスイッチを入れて交信する。

明日の宿題もうやった?
テレビに拓郎が出てたね

まぁ、そういう不要不急の話しだったと想う。それを証拠にまったく内容を思い出せない。


その日は電波の入りが悪く、僕は椅子に乗ってラジオのロッドアンテナをぐるぐる回して、シンちゃんからの電波を探していた
その時だ
頭に強い衝撃があり、火花が散った

僕は生涯で火花が散った経験を2度しているが、いずれもシンちゃん絡みである。

つづく

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2020年6月 6日 (土)

200円のお小遣いがPTAで取り上げられる

借りて来た陽水をカセットテープに収めた僕は、さっそく「ミュージックセレクター」のスイッチをオンにする
キューまたはレビューボタンを押下
(あとは見ているだけ)
自動的に曲間を検知すると「きゅうん」という音と同時に赤いランプが点灯してテープの回転が止まる
キューまたはレビューボタンがかちゃっと音を立ててキャンセルされ、新しい曲が始まる

曲間を検知するために、音楽を録音する際、曲間に4秒以上の無音部分を作るよう説明されていた。
当時のLPレコードは大抵、その条件に合致していたので、大半の曲間が検出できた。
ただし「あかずの踏切」から「はじまり」というような、ほぼ無間隔でつながる曲間は検出できなかった。


当時はまだレンタルレコードも、音楽配信もない。
音楽を趣味にしている同級生は五島の身の周りにいなかった
従って、音源の頼りはFMからのエアチェック

既に「テレビマガジン」を卒業していた僕は、新たに「週刊FM」が愛読書になった。


少し話しが逸れるが「テレビマガジン」は仮面ライダーやキカイダーなど、当時の特撮ヒーローを主に取り扱った月刊誌。講談社が発行していた。
僕が今でも講談社贔屓なのは、その影響だと想われる。

仮面ライダーファン(当時オタクという言葉はない)の僕は、発売日には国丸書店に飛び込んで購入した(配本が1~2冊と少なかった)
ページが折れないよう1ページずつ大切にめくり、穴が空くほど読み込んだ。
付録としてカードやポスターが綴じ込まれていて、僕が壁に貼っているのはこのポスターと旅先で買ったペナントだった。

当時、毎月のお小遣いが200円
テレビマガジンが200円
つまり、全財産を仮面ライダーの情報収集に費やしていたのだ。
仮面ライダースナックも買う必要があったが、それは、お年玉を切り崩していた。

200円というお小遣いは当時としても決して高くはなく、恐らく学校じゅうでも最低ラインだったと想う。
ある時、なんの気なく、お小遣いが「テレビマガジン」で終わってしまうという話を頭の良い上級生に話した。
すると、その上級生が親に話し、その親がPTAで取り上げた。
少なすぎる!可哀想!
要は学校の先生の子供にしては、みじめだということだ。
同級生の大半は漁師の家庭で、そこから見ると公務員というのは収入が安定しており、お金に困っているはずがないということなのだろう。

余計なお世話だ

この話しは、母から聞いた。
つまり、母がPTAに行った時に、リッチな母親たちに言われたのだ。
母が、僕と同じ見解をその場で述べたのは言うまでもない。
僕もおおいに同意したが、内心はこれを機に100円くらい上がらないかなと想った。

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2020年6月 5日 (金)

ラジカセをゲットした少年は、なぜ皆、同じポーズで写真に収まるのか?

南松堂からもらって帰ったカタログを熟読した僕は、その先進性にうっとりしてしまった。
値段は39,800円
憧れのスタジオ1980より3,000円安い。何より4万円の壁を切っていることが大きかった。

僕はまだ松下幸之助がどれだけ偉い人かを知らなかったが、すっかり松下魂に染まり、ミュージックセレクターの素晴らしさ、これだけの先進機能を入れながらも、なに1つ基本をおろそかにしていない。しかも、お値段サンキュッパ!
さらに本日限り、なんと!カセットテープ2本のおまけ・・
は言わなかったが、これまでに身につけた、ありとあらゆる知識に、仮面ライダーカードで覚えた説得のコツを駆使して父に迫った。

次の週末、我が家の4畳半の居間には、National RQ-552を抱えて記念写真に収まる僕がいた。

昭和50年頃というのは、写真を撮ると言うことは非日常の行事だった。
フィルムを買ってカメラに入れる。
撮影して現像+同時プリントして手元に届く。
それをナカバヤシフエルアルバムにいれる^^;)
恐らく1枚の写真には100円程度のコストがかかっていたと想う。
そんな手間暇とお金がかかる写真は、そうそう撮れるものでは、いや、撮ってもらえるものではなかったのだ。

その日は猫の額の居間で箱を開けた後、写真に収まった。
父が「一枚撮るか?」と言ってくれたのか、僕から記念に一枚撮って!とせがんだのかは覚えていない。
恐らく前者だろう。思春期を迎えた子供をカメラに収めるのがいかに難しいかは、後に知ることになる。

僕はハンドルを握ってラジカセを胸の高さまで持ち上げて「どーだ」というどや顔を決めている。

どうして、ラジカセと記念写真する男というのは、みな同じポーズなのだろう。
これまでに、雑誌などで何枚かの写真を見たが、一様にハンドルを握り胸の高さにかざしたラジカセでカメラ目線という写真だった。


ラジカセを手にした瞬間というのは、それほど、誇らしく、輝かしく、記念すべき時なのだ。
ラジカセは受け手から担い手へ僕らを誘う。
僕らはテレビで育ち、情報に対して一方的に受け身だった。
ラジカセは音を「記録」し「削除」し「上書き更新」する。
混ぜたり、複写したりもできる。
(挿入はできなかったが)

次の日、学校に着いた僕は職員室に直行し、音楽の立岡先生に陽水の「断絶」をもう1度貸して欲しいと申し出た。
すると、立岡先生は「氷の世界」「二色の独楽」も一緒に貸してくれたのだった。

つづく

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2020年6月 4日 (木)

日本初のラジカセを作った ナショナル ラジカセの歴史

ナショナルのラジカセ「RQ-552」は「5ウェイワイヤレスマシン」を本体内蔵して大人気となった「RQ-448」の後継として「音のマック」というキャッチコピーで売り出された。
当時ナショナルのラジカセには「マック」という愛称があったのだ。
アップルコンピューターが設立されたのが1976年。
ナショナルはそれ以前から「マック」という愛称を使っていた。

ちなみに、1977年に発売したVHSビデオデッキには「マックロード」と命名した。
当時、NHKが土曜日に放送していた「警部マクロード」という人気海外ドラマがあったので、恐らく、それにあやかったものだと推察している。


■ナショナルラジカセの歴史

1967年12月
RQ-231
35,800円
既にテレコはSONYが出していたが、日本初のラジカセはRQ-231

1973年
RQ-540(MAC GT)
カールコードのワイヤードマイク付き
FMトランスミッターを初搭載

1973年
RQ-448(MAC ff)
5ウェイワイヤレスマシンを本体内蔵
34,800円

1975年
RQ-552(音のマック)
39,800円

ナショナルラジカセの品番は「RQ」が使われた
1976年に参入したステレオラジカセ(RS-4300)ではRS、RQ、RXが混在した


音のマック「RQ-552」の特徴は、世界初の「ミュージックセレクター」を搭載したことだ。

当時、ラジカセの上位機種に搭載されていた曲間頭出し機能「キュー&レビュー」は、頭出しをしている間、ボタンを押し続けていなければならなかった。
これが、けっこう指力が要った。恐らく、ラジカセファンは指立て伏せが得意だったはずだ。

そのうえ「よし、ここだ!」と想って指を離すと、次の曲の頭が切れていたりした。
絶妙のタイミングで指を離すのは熟練を要した。
もし、今「TVチャンピオン」で「ラジカセ王選手権」があるならば「キュー&レビュー頭出し対決」は最大の見せ場になるだろう。

ミュージックセレクターは、このラジカセ少年を悩ませた頭出しを自動化したのだった。そういう意味ではラジカセ界のAI、いやRPAといえる^^;)

 

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2020年6月 3日 (水)

上五島に引っ越して来た日の迷推理

上五島に引っ越して来た日
陸続きではない海の果てに来てしまったことなど忘れて、僕はハイテンションだった。
それは、物心ついてから初めての引越だったからだ。
それ以前にも生まれた佐世保から2度引越をしているはずだが、その日のことは記憶にない。

家財を載せたトラックと僕らの自家用車は同じフェリーで奈良尾に着いたのだが、トラックはまだ着いていない。

僕は家の鍵を開けてもらうと、一番乗りで家じゅうの探検に入る
一階にはうなぎの寝床のような台所(実際に母はここで釣ってきたうなぎを捌いていた)風呂と和式の便所、そして四畳半の居間
本当に猫の額のような部屋をみて僕は「せまっ」とは言わなかったが、ここで一家四人がご飯を食べテレビを見て過ごすには狭すぎると感じた。
その部屋に二間の押入があった。

荷物が届いていないのだから、がらんどうのはずなのだが、そこに未開封のタオルが1つ。僕はそれを手にして、遅れて入って来た母にこう言った。

前にこの部屋に住んでいた人は、みなまつどうと関与してる人だね

今つくった話しではない
小学4年の時には、校内一、本を(借りて)読んでいた僕は「シャーロックホームズ全集」を読了していたため、推理に飢えていたのだった。

ワトソン君じゃなくて、母は僕の名推理をスルーした
特に何かを指摘することもなく

上五島の人ならばわかると想うが、タオルには南松堂と書かれていた。
南松浦郡上五島町青方の電器屋だから南松堂。
長崎県には北松浦郡と南松浦郡があり、それぞれ「ほくしょう」「なんしょう」と呼ばれている。
このお店の呼び名は「なんしょうどう」である。
後日、それを知った僕は、顔から火が出ると同時に、このことは一生誰にも言うまいと心に決めた。


週末の日曜日、僕は父と青方に買い物に来ていた
いつものスーパーで買い物をしたあと、父を南松堂に誘う
南松堂は上五島に一軒だけあったナショナルのお店だ。

ショウウィンドーに見慣れぬラジカセが飾ってあった
カタログを暗記しているので、それが新製品であることは一瞬でわかる
スピーカー周りの装飾が目新しい

そのラジカセは名前を RQ-552といった。

つづく

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