2020年2月24日 (月)

東日本大震災とマラソン「催否」「返金」

■催否

東日本大震災は2011年3月11日(金)におきました。
その時点で、当時2月開催だった東京マラソンは終了。
名古屋ウィメンズマラソンは始まる1年前でした。

以下は 震災2日後の3月13日以降、マラソンシーズンが終わる5月までの開催と中止の記録です。


新型コロナウイルス感染症(以下コロナ)でマラソンが中止となる本来の理由は「感染リスク」
マラソンは地元の人だけではなく「旅マラソン」として旅+マラソンを楽しむランナーが多数やってきます。
現時点で発症者ゼロの都道府県だからノーリスクではなく、旅するランナーが持ち込む可能性があり、その感染リスクは何処にでもあります。


一方、東日本大震災でマラソンが中止になった理由は主に3つ
1.被災(コースの一部被災を含む)
2.警備要員が被災地応援に入るため手薄
3.自粛

東日本大震災の時に、何らかの理由で「自粛」したと思われる大会は、コロナ対応でも同様に動く可能性があると推察します。


■参加費用

東日本大震災発生後、大会を中止した大会の多くが参加費を「義援金」に転用しました。
「返金」しないことは規約に書かれていますが「転用」は規約にありません。
規約に書かれていないことですが、参加者に相談なく、主催者判断で決定されました。

義援金転用大会は以下の通り。

3月20日 板橋Cityマラソン2011
3月26日 伊豆大島一周マラソン
3月27日 佐倉朝日健康マラソン
4月10日 焼津みなとマラソン
4月17日 長野マラソン
4月17日 かすみがうらマラソン


今回、東京マラソンが返金しないとわかるや、政治家・大学教授・芸人とネット上の様々な人が「返金すべき」と発言しました。
一方、東日本大震災の時、政治家・大学教授・芸人は黙っていました。

唯一の例外は焼津みなとマラソン
参加者からのクレームをasahi.com が報じたのをきっかけに、話題に上りました。
(以下、asahi.comより引用)
>静岡県の焼津みなとマラソン大会を中止した主催者が、困惑している。
中略
>約1万人が支払った参加料を返還せず、被災者のために
>一部を義援金として送ろうとしたところ、 参加申込者から
>「本人の意思でするもの」などと苦情が相次いだからだ。

長野マラソンは既に出費していた諸経費を差し引かず、全額を義援金として送りました。その自らの懐も痛めるという態度が、参加者に共感を得られていたと思います。

全額返金した大会は、3月20日開催予定だった宿毛花へんろマラソン。
公式サイトで救援物資を送ったことを公表。物資費用と参加費の返金手数料は主宰者が負担したようです。

主催者は「参加者から、参加費は義援金に充てて欲しいという暖かい声が多く寄せられた」ことを、転用の根拠として挙げていました。
暖かい声があったのは事実としても、それが大半なのかは怪しく、事前に要項に書かれていない予算転用を無断で行ったことは、大いに問題があったと思います。
それに対して、政治家・大学教授・芸人、そしてメディアはほぼ静観したと記憶しています。

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2020年2月23日 (日)

全国各地のマラソンが一律に中止になる理由

新型コロナウイルス感染症(以下コロナ)の影響により、大半のマラソン(42.195km)が中止を決めています。
マラソン講座では、中止の原因と、2011年に東日本大震災に対して各地のマラソンがとった対応を参考にして、今後、中止となる可能性を探りました。

市民マラソンはその大半が日曜日に行われます。
まずは2月16日(日)までの状況です。



連日、コロナの感染拡大が報じられていましたが、中止になった大会はありませんでした。
その状況が2月17日を境に一変します。
( )内は開催予定日



ご覧の通り、2月23日に予定どおり開催するのは日本の西端、五島列島・福江島で行われる「五島つばきマラソン」のみで、3大会が中止。
東京マラソン(主催:東京マラソン財団 共催:日本陸連)が中止を発表したのを境にして、3月8日までに開催する大会はほぼなくなりました。



3月以降、マラソンシーズンが終わる5月までを見ると、4月までは「検討中」が多く、現時点では「開催」予定の大会も、特に言及していないだけであり、今後「検討中」に変わる可能性を含んでいます。


今回のようにマラソンが軒並み中止になるのは、過去にも例があります。
それが2011年の「東日本大震災」
マラソン講座では、当時、自身が中止に遭い代替レースを探した当事者だったので、各地の対応を「催否」と「参加費用」の2つの視点で記録していました。

つづく

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2020年2月22日 (土)

アルファフライの先行発売概容

アルファフライの先行発売概容がわかりました。

2月21日
先行販売応募受付開始

■条件
NRCアプリを利用してマラソン出場し
2018年2月27日~2020年2月27日に
男性2時間50分以内、女性3時間40分以内を記録

2月27日12:00
応募〆切

3月1日
規定を満たした応募者に案内通知
先行発売


要するに「これから初マラソン走ります」だったり「いつも5時間です」というランナーには無縁と言うことです。

しかし、これで販売が終わるわけではありません。
この後、一般発売が行われるでしょう。
一般ランナー?の皆さんは、焦らずに待っていればよいと思います。

価格は33,000円(税込)
ズームX ヴェイパーフライ NEXT%よりも1割ほど値上げですが、投入されている技術料に鑑みれば、程よく納まったほうだと思います。


従って、3月の大会を控えている皆さんにとっては、依然として現行モデルのNEXT%がセカンドベストな選択肢と言えます。

「ズームX ヴェイパーフライ NEXT%」
をこれから買う方へ

サイズ感は通常のナイキとほぼ同じか大きめです。
ヴェイパーフライ4%、ヴェイパーフライ4%フライニット、NEXT%と3モデル履いて来てそれは一貫していました。

今履いているナイキが
"いつも27.0" ならば27.0
靴によっては "26.5の時と27.0の時がある"ならば26.5
ナイキのランニングは履いていないという人ならば、とりあえず今と同じサイズを買い、合わなかったら返品>別サイズを再注文すればよいでしょう。


これまで、ヴェイパーフライシリーズを一度も履いていないけど、いきなり履いてレースが走れるだろうか?という方
たぶん、大丈夫です^^;)

メタライドが強く前傾を求める靴であるのとは違い、NEXT%は自分が走りたいように走れます。
メタライドのようにアウトソールが固ければ、不安を感じるかも知れませんが、NEXT%は魔法のように柔らかいソールです。だからといってふにゃふにゃではないというところが zoomXフォームの真骨頂。
ヴェイパーフライがサブ3ランナーから5時間ランナーまで広く履かれている所以です。

4月の大会を控えている皆さんの場合、アルファフライの一般発売がどれくらいの数量で販売されるかを見届けるとよいでしょう。

ど素人!マラソン講座

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2020年2月19日 (水)

東京マラソンを走るはずだった皆さんへ

楽しみにしていた「東京マラソン」残念でしたね。
今年は特に五輪選考最終レースであり、アルファフライで走る大迫傑をひと目見ようと沿道の人出も一段と多かったはず。
ただし、晴れればの話しですが・・
去年のような極寒、降りしきる雨、濡れそぼつランナーとボランティアという絵は、あまり見たくないものです。

天気出現率によると、3月1日東京都千代田区の雨確率は33.3%。かなり高率です。今年も雨に降られるようであれば、そろそろ3月第2週への移動を検討した方がよいと思います。
ただ、そうなると「世界一巨大な男子マラソン」になりかねませんが・・
※3月第2週はナゴヤウィメンズ開催週


さて、東京マラソンを目指して練習を積んできた皆さん。
せっかく節制と鍛錬で身体を絞り、足をつくってきたのに、それを「発表」する場がなくなって途方に暮れていると思います。

僕は過去に2度、出場予定大会の中止を経験しています。
1.2011 佐倉朝日健康マラソン(東日本大震災)
2.2019 東北・みやぎ復興マラソン(台風)

2011年の時は、すぐに4月開催の大会を調べたところ、3週間後に開催される石川県の「全国健勝マラソン日本海大会」が、エントリーを受け容れてくれました。

2019年は、2週間後の「スポーツメイトラン新横浜鶴見川マラソン大会」に42.195km競技があり、走ることができました。

人気大会は数ヶ月前にエントリーが締め切られているので、数週間後に走れる大会は見つからないもの。
代替大会までの間隔が空きすぎると、その分、節制する期間が延びて、気持ちが萎えてしまいます。

RUNNETで「エントリー可能」「42.195km」「全国」という条件で検索すると、いくつかの大会が見つかりました。
「リレーマラソンを除外する」ことができないので、ちょっと探しづらいです。

ほとんどは短い距離を数回往復するコース。
片道2.5kmならば、それを約9往復といった具合。
42.195kmの練習だと思うしかないです。
鶴見川(神奈川県)の場合、片道5kmなので4往復+端数。
実際に走ってみて、これが限界だと思いました。
つまり、やむを得ず「周回コース」を走る場合、1周10km以上の大会を選んだ方がよいということです。

沿道の応援も期待できないので、ピカチュウとか被っていくと、途中で脱げなくて困ります。
仲間に声をかけて、コース上の沿道で花見をしてもらうといいかも知れません。
ブルーシートを広げて、どんちゃん騒ぐ仲間たちのエイドに立ち寄り

腹減った~、おでんいい?
一杯いく?
\^^)オイオイ

とか言いながら走る42.195km、1度くらいやってみたいです。

そんな感じで^^;)
今年はなんとか丸く収めて、来年の「東京マラソン」に賭けましょう。
この中止を悲しんでいるのは、今年走るはずだった人だけではありません。
今年も外れて「来年こそは」と思っていた人たちは、これで「2年待ち」になったのですから

ど素人!マラソン講座

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2020年2月18日 (火)

東京マラソン中止

東京マラソンを走る皆さんへ③

を書く予定でしたが、一般ランナーは走れなくなってしまいましたね。
そこで、今日はサブ3ランナー山岡君の話しをしましょう。
僕は東京マラソンには4回応募して2回当たったのですが、彼は7回応募して一度も当たっていません。

山岡君とは、1度だけ2018年につくばマラソンを共に走りました。
といっても、ゴールタイムが2時間くらい違うので、整列からゴールまで、その日一度も顔を合わせることはなく、次に会った時に「出たの?」と聞いたのでした。

そんな彼が、去年、ランニング中に交通事故に遭いました。
強く頭を打ったそうで、しばらく入院したとのこと。
「今でも、立っているとふらふらするんです」
久しぶりに会った時に、事故のことを聞かされた僕は、まぁたまにはゆっくり休んだらいいよと声を掛けたのです。
すると、彼は沈痛な面持ちで、そうもいかないんですと切り出しました。

こんな時に限って、東京マラソンが当たっちゃいまして・・

マラソンの神様は気まぐれです。僕は、神様は抽選日に有給休暇でも取っていたんじゃないかと思いました。
それで、どうするの?と尋ねると「今は1mも走れないので、近くなったら考えます」とのことでした。

そして先週のこと
僕のスポーツボランティアの配置がわかったので、彼に連絡をとってみると「今は代理出走ってムリなんですよね」と切り出しました。
以前はどうか知らないけど、2017年にSECOMが入って、事前受付でタグを付けるようになってからは、ムリだと思うよ。
僕は陸連審判員ではないので、友だちとしてやんわりと不可能をアピールしました。

「ちょっと走ってみたら、やっぱりふらつくんです。でも、せっかくだから出ようと思っています」

僕が彼のお兄さんならば、ムリするなよと言うところですが、8回めの応募でようやく出走権を手にしたことを知っているだけに、こう言って励ましておきました。

人形焼き、取り置きしとくから^^;)

僕の持ち場は人形焼きではありません。もちろん冗談です。
2009年に初めて走った時、速いランナーが全部食べてしまって、空っぽのバットを恨めしく見たのが忘れられないだけです(笑)

ところが、大会まで2週間を切った2月17日、一般ランナーは走れなくなりました。

主催者は次のことを発表しています。
1.参加費は返金なし
2.2021年大会に先行エントリー権利付与

1.既に必要経費の支払いは終わっており、返金したら主催者が負債を被ることになります。
今年から参加費を値上げしているので、その分利幅があったとしても、一部返金というのは聞いたことがありません。

既に手配済みの記念品・完走賞などは、宅配するとよいと思います。
僕はそれを2019年に中止になった「東北・みやぎ復興マラソン」で経験しました。もちろん中止になっても、何も送ってこないというケースはあります。同じく僕が経験した2011年「佐倉朝日健康マラソン」の中止では、記念品等は被災地に送られました。

東京マラソンの場合、2020のネームが入った「メダル」「タオル」など大量の記念品があるわけで、利幅部分は、これを送る宅配費に充てるのが妥当かと思います。

2.前例として、台風で中止になった横浜マラソンが2019年大会で行っています。
エントリーが抽選となる人気大会では、お金は返さないけど、出走権はつけてあげるというのは、いい妥協点ではないでしょうか。

この展開、山岡君にとっては願ったり。来年、体調を戻してから走ることができますからね。

ど素人!マラソン講座

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2020年2月17日 (月)

「メタライド」ではなく「ズームX ヴェイパーフライ NEXT%」を選ぶ理由

東京マラソンを走る皆さんへ②

今日は、2月29日、つまり大会前日発売のアルファフライが手に入らない場合、どの厚底で走るかという話しです。

少しだけ靴業界の販売方法についてお話しします。
靴を含むスポーツ用品は年間を4つのシーズンに分けて販売します。
これを「シーズン展開」といいます。

4つのシーズン
「SS=春夏」「LS=初夏」「FALL=秋冬」「WinterまたはHOLIDAY=冬」

メーカーによって年2回、3回展開ということもあり「2019FW」と表記されている場合「FALLとWinterを通しての展開」つまり2019年7月頃から12月頃までの販売を意味します。
7月~12月の展開といっても、その間、四六時中在庫が補充されるわけではありません。
その期間のどこかで発売するということです。そして、一旦市場に全商品を出荷すると、好評だから増産ということはありません。

スポーツメーカーの展開は基本的には「事前受注生産」「売り切り販売」「増産・在庫補充なし」なのです。


これを現在、市販されている2つの選択肢に当てはめてみます。
1.ズームX ヴェイパーフライ NEXT%
2.メタライド

ナイキは4シーズン展開であり、現在販売している「駅伝パックカラー」はNEXT%の3rdカラーです。

2019年7月 黄緑
2019年9月 ピンク(MGC当日に発売)
2019年12月 駅伝パック(箱根駅伝直前に発売)

本来ならば、NEXT%4番めのカラーが出る順番ですが、WAが1月末に発表したルール改訂の影響で「アルファフライ」を4か月早めて"発売しておく"必要に迫られたわけです。

2月16日現在、ナイキ公式通販には「駅伝パック」27cm~29cmモデルの在庫がありました。
結論をいうと、これを押さえるのがセカンドベストです。


一方、asicsのメタライド
asicsも4シーズン展開であり、現在販売されているのは4番めのカラー

2019年2月 黒×赤
2019年7月 青
2019年11月 黒
2020年2月 白

2月16日現在「黒×赤」「黒」「白」の3種について、主要サイズが売られていました。
これは先に書いた靴事情からすると、異例のことです。
1stカラーの「黒×赤」は市場の飢餓感を煽るためかごく少量販売で、2019年3月からこれまで買うことはできなかったカラーです。


NEXT%、メタライド両方を使っている経験から次のことが言えます。

いわゆる「厚底」靴の特徴は2つ「衝撃吸収」「高反発」です。
42.195kmを走るには「衝撃吸収」が必要であり「NEXT%」が優位。いわゆる「後半、足が残る」ということです。
「高反発」ということでは「メタライド」の方が"誰にでもその恩恵を享受できる"と言えます。
つまり、フォアフット走法ではなかった人も、履いた途端にフォアフット走法になってしまうということです。
ただし、走る仕組みを知っているランナーならば、そのリスクが理解できると想います。10kmレースならばメタライドが速いと思いますが、足が終わってしまってはマラソンを楽しむことはできません。
従って、NEXT%が現状のセカンドベストなのですが、この靴で42.195kmを走るには1つ注意することがあります。

ど素人!マラソン講座

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2020年2月16日 (日)

アルファフライは「ナイキ特徴のエア」ではなく、初めての「ビジブルズームエア」

東京は暖かい日が続いているとはいえ、まだまだ肌寒いことに変わりありません。
それでも、この寒さのなか、半袖短パンで外に出る人たちがいます。
ランナーの皆さんです。
走らない側の人からみれば、頭おかしいんじゃないか?と映るでしょう。
走っている側の僕からみても「あぁ秋マラソンに転向してよかった~」としみじみ思います。


2月の第2週ともなると、走っている人がぐんと増えました。
恐らく、世にも幸運なあの人達ですね。



東京マラソン2020に出走される皆さん、おめでとうございます。
今年も年に1度のお祭りがやってきました。
3万を超える人が走り、1万を超える人が支え、100万を超える人が見守る。
そのメインアクターの権利に当選した皆さんは、それだけでめでたいのです。


当、マラソン講座では高齢によりじゃなくて、恒例により今年も東京マラソンをする・見る・支える皆さんに向けて、お話を始めたいと思います。
大会が2週間後に迫っていますので、準備に時間がかかる順番に書いていきます。


その第1回は「どの厚底で走るか?」


まず、始めに僕がこれまでに履いたことがある厚底は以下の4足です。


ヴェイパーフライ 4%
ヴェイパーフライ4%フライニット
ズームX ヴェイパーフライ NEXT%
メタライド


ナイキとasics以外の厚底は、まだ市場に出ていないので、ここでは「ヴェイパーフライとメタライドどちらで走るか?」ということになります。


結論からいうと、ベストなのは「アルファフライ」かと思います。
アルファフライはナイキヴェイパーフライシリーズ第4世代となる新作です。


この商品について「ナイキ特徴のエアを搭載」と書いているメディアを散見しますが、靴コレクターとしては、ちょっと違うのかなと思います。


ナイキのエアには「マックスエア」と「ズームエア」があり、マックスエアはミッドソールからエアバッグが露出しているもの。見えているので「ビジブルエア」と呼ばれています。
一方、ズームエアは圧縮成型されたエアバッグで、ソールに内蔵されており、外からは見えませんでした。


今回、この見えないエア=「アンビジブルエア」だったズームを見える=「ビジブルエア」にしたのが「アルファフライ」です。


そのストーリーだけで、僕はご飯が2杯はいけそうです(笑)
つまり、買わずにいられないということです。


「日本史上、もっとも有名な靴 ヴェイパーフライ」
に書きましたが、この靴は走り方を変えないでも「高反発」「衝撃吸収」という二枚看板いずれかの恩恵に預かることができます。


どうしても履きたくない人が「走り方が合わないと足を傷める」とデマを流していますが、そんなことはないと思います。
大会当日、初めて履いたベアフットシューズで42.195kmを走れば、足を傷める可能性があると思いますが、そんなエキセントリックなことをしない限り、大手スポーツメーカーのベストセラー靴で足を傷めると考える方が不自然です。
ただし、発売は2月29日。
つまり、大会前日。
公式通販で買っていては間に合わないので、ナイキ原宿の開店に並ぶ必要があります。
(できれば、東京マラソンのタグを腕に巻いている人優先で売ってあげて欲しいです)
ただ、WAのルール改訂からわずか一ヶ月の突貫発売なので、数量が少ないはず。
では、アルファフライが手に入らない人にとってのセカンドベストは・・


つづく


ど素人!マラソン講座





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2020年2月 3日 (月)

アルファフライ禁止 2月~8月の「厚底」「高反発」動向予測

2020年1月31日、世界陸連がアルファフライをアスリートマラソンで使わせないためのルールを発表した。既に発売済みのヴェイパーフライは禁止しなかった。

ルール概容

仕様
■靴底の厚さは40mm以下
■プレートは1枚まで
プレートはNIKEが使用するカーボン、MIZUNOが使用する独自開発素材など、その素材は問わない。
プレートを3枚使用したアルファフライを実戦投入させないことを「厚底騒動」の落としどころとしたようだ。
「アルファフライ」は、2019年10月12日にエリウド・キプチョゲ が履いて、マラソン(非公認公道レース)1時間59分40秒を記録している。

NIKEは3月1日の東京マラソンでは、大迫傑や設楽悠太にアルファフライを供給すると同時に、発売に踏み切ると思われていた。
ヴェイパーフライの新版発売は例年7月だが、五輪前に余裕を持って市場投入し「誰にでも手に入る」という実績作りをするものと思われていた。


今回の新ルールにより、2月から8月までの状況を予測してみた。

2月、NIKEは新ルールに適合するアルファフライ改良版の準備に入る。
このままいくと「NEXT%」仕様で五輪本番に臨むことになる。五輪という技術力を顕示する絶好機をNIKEが手をこまねいて迎えるとは思えない。

3月、東京マラソンではMGC参加選手にアルファフライを供給する。
既に当該選手は、この靴で練習に入っており、そのまま使わせると思われる。


4月8日までに、NIKE、MIZUNO、asicsが「厚底」「高反発」のニューモデルを市販する。
新ルールでは、大会で使用する靴は4か月前までに市販されている必要があるからだ。
従って「一応発売した」という申し訳程度の数量になるはず。
十分な数量が市民ランナーの手に渡るのは、7月以降の2ndカラー展開以降となるだろう。


4月30日、つまり新ルール発表から3か月の猶予を経て、新ルールが適用される。
これ以降の各国陸連主催大会ではアルファフライは使えない。

8月8日、9日
札幌で開催される東京五輪2020マラソンでは、各社のニューモデルが使用される。

 

陸連登録ではない市民ランナーがマラソンを走る限り、世界陸連ルールは及ばない。
プレートが3枚入っているアルファフライが、その仕様のまま市販されていれば、それを履いて走ってかまわない。
ただ、陸連主催大会の中には、参加者に対してルールへの協力、つまりアルファフライ自粛を求める動きが出る可能性はある。

いずれにせよ、今春は各社から「厚底」「高反発」あるいは三村仁司さんが手がけるNBの新モデルなどが登場する。
五輪で性能を見極めて、2020年9月からのマラソンシーズンでは、高性能シューズが選り取り見取りである。


希望としてはNIKEに以下仕様の製品を発売してもらいたい。
アッパー:Flyknit Loft
ソール:フロントエア、ズームXフォーム

ど素人!マラソン講座

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2020年1月31日 (金)

史上最強!歩くのが愉しいasicsメタライド

メタライドを履き始めて三ヶ月が過ぎた。
ここまでの使用感について、書いておきたい。

メタライド METARIDE はasicsが厚底に挑んだランニングシューズ。
足首部の屈曲を減らすことでランニング効率を高める仕様で、asicsは「走行時の足にかかるエネルギー消費を19%削減」と謳っている。当時はヴェイパーフライが「4%」という数字を使っていたので、メタライドのランニングエコノミーに注目が集まった。

2019年2月28日、1stカラーの黒×赤発売。
ところが、すぐに主要サイズは売り切れてしまった。
当時はまだ、ヴェイパーフライも"日頃は買えない"靴だったので、同様に飢餓感を煽る策と思われた。
そのまま再販されることなく、7月には2ndカラーの青。これもすぐに完売。
11月に3rdカラーの黒を発売。通勤にも使えるオールブラックが出たら欲しいと思っていたので、慌てて飛びついたが、これは3か月経った今も、フツーに買うことができる。

発売時(当時消費税8%)価格は29,160円でヴェイパーフライとほぼ同じ。
アシックス直営店、アシックスオンラインストアで売られていた。


結論からいうと、この靴はこれまでに履いた靴の中で最も歩くのが愉しい。
靴はローテーションで週1の登板と決めているが、この靴はあまりに愉しいので週2履いている。
この靴の特徴は前足部が巻き上がった形状。
半年後に出たNIKEのNEXT%も、前足が巻き上がったが、メタライドはそれ以上。
そのため、普通に歩いていると、どんどん足が前へ進む。
そしてついつい、小走りになってしまう。
最寄駅に着くまでのタイムも、他の靴を履いた日より10%程速い。


前足が巻き上がっているため、上り階段は抜群に上りやすい。
靴がスイスイ上っていくという表現がしっくり来るほど。
その分、下り階段は着地がしづらく、少し怖さもある。

東京タワーの展望台まで階段で上り、帰りはエレベーターで降りてくるという用途ならば、最強の靴だ。

実測重量は左301.5g 右299.8g(27cm)
ランニングシューズとしては重い方だが、履いていてそれほど重さは感じない。

そして、靴音がイイ!
歩いていると「カッカッ」と乾いた音
これは、ガイドソールが「FLYTEFOAMPROPEL」の層の上に、硬度の高い「FLYTEFOAMLYTE」の層を載せた二層構造になっているためと思われる。

2020年1月に出たNIKEのナイキ リアクト インフィニティ ラン フライニットのように、靴底が丸まった靴は他にもあるが、アウトソールの固さがなければ、この推進力は出ないはず。

インソールが取り外し可能なので、SUPER feetなどのカスタムソールや、レジェンド松下のG0インソールを入れることもできる。


今はマラソンオフシーズンのため、メタライドで走ったらどうなるのかはわからない。
1度試しに短い距離をダッシュしてみたところ、完全なフォアフット走法になった。
ヴェイパーフライは"フォアフットで走る練習をして履く靴"だが、メタライドは強制的にフォアフットにすることができる。ただし、それには強靱な腹筋から下半身が必要となる。

長崎平和マラソンに向けて8月に走り始めるまで、NIKEのアルファフライ、手持ちのNEXT%、メタライドをどう使い分けていくか迷ってみたい。今年も靴の楽しみは尽きない。

 ど素人!マラソン講座

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2020年1月19日 (日)

「厚底」ヴェイパーフライ 禁止説について

1月15日以降「ナイキの厚底が禁止される」というネットニュースが出ている。
ナイキ所属でヴェイパーフライユーザーの大迫傑がこれに対して「どちらでもいい。早く決めてくれ」という旨のtweetをしたものだから、各ニュースサイトはこの情報をバズらせる勢いを得た。
ただ、17日には讀賣新聞本紙にも「厚底規制月内結論か」と掲載されたので、もう洒落では済まなくなってきた。


これらのニュースがいう「厚底」とはナイキが2017年7月に発売して以来、1年に1度モデルチェンジして販売している「ズーム ヴェイパーフライ」を指している。

2017年の初代、2018年の第2世代までは「ヴェイパーフライ4%」という名前だったが、2019年の第3世代では「ヴェイパーフライNEXT%」という名前に変わったため、この靴を特定する用語としては「ヴェイパーフライ」が妥当。
2020年箱根駅伝で区間賞をとった選手は、直後のインタビューで快走の理由を問われて「最近、ヴェイパーフライとか出て、そういう効果もあると思うんですが、自分のやってきたことが間違いではなかったと確信がもてた」と語っていた。恐らく"やってきたこと"はフォアフットまたはフラット走法で、それがヴェイパーフライを得て結実したということだろう。


この靴を使用禁止にするのは理屈が通らない。

争点は世界陸連規則「競技に使用されるシューズはすべてのランナーが合理的に利用可能でなければならず、不公平なサポートや利点を提供するものであってはいけない」に抵触するかと思われる。

この靴は、3万円で市販しており、市民ランナーでも買える。当初は発売日にナイキ原宿に並んでも買えず、ネット通販は発売開始と共に"秒殺"という時期が続いたが、2019年以降、常時ネット通販で買える状況になっている。
誰もが買えるかというと、お小遣いの少ない高校生や、最貧国の陸上選手は買えないかも知れないが、世界陸連規則はそういうことを言っているのではない。

「合理的に利用可能」ではない靴とはどういうものを指すのか?
たとえば、かつてasics社員だった頃の三村仁司が作り、有森裕子、高橋尚子、野口みずきがメダルをとった靴のようなものだろう。
ただ、それらの靴は各個人に合わせて素材、ラスト(足型)などを調整したものであり、カーボンプレートなどの運動性能を向上させる「仕掛け」が入っていた訳ではない。従って、三村仁司に靴を作ってもらえない選手が「あれはルール違反だ」ということはなかった。

この基準に照らすならば、MIZUNOが試作して創価大学の嶋津選手が履き、箱根駅伝10区の区間新記録をだした「白い靴」を禁止しなければならない。
元々ノーマークだった選手が、ヴェイパーフライで走ったすべての選手よりも速く走っていることからみて、何らかの「仕掛け」が入っているのは自明だ。

創価大学の嶋津雄大 10区(23.0km)1時間8分40秒
過去の記録は1時間8分59秒 松瀬元太 順天堂大学 2007年(83回大会の10区は23.1km)


ヴェイパーフライを禁止するならば、その「仕掛け」が理由でなければ妥当ではない。
ヴェイパーフライの特徴は「厚底」と「カーボンプレート」
「厚底」つまり、分厚いミッドソールは「ズームXフォーム」でできており、足への衝撃が少ないが反発力は失わない素材。
通常、衝撃が少ないと反発力が失われるため、遅くなってしまう。
レジェンド松下が"まるで無重力"と宣伝している「Gゼロインソール」を靴に入れて歩くと、明らかに速度が落ちる。
だが「ズームXフォーム」は遅くならない。
ただし、ヴェイパーフライで走る選手が速い理由は「厚底」ではなく「カーボンプレート」の方だ。

禁止理由に挙げるならば、選手に運動能力を付加する「カーボンプレート」の方でなければならない。
「厚底」という単語でこのテーマをくくっているのは妥当ではない。
かつて、禁止された「高速水着」は抵抗を減衰させた。あれが禁止ならば推進力を付加する「カーボンプレート」を禁止するのはわかる。
禁止するならば「ソール全体に推進力を付加するプレート状の部品を組み込むこと」を禁止すべきだろう。「ヴェイパーフライ」を名指しで禁止すれば、今度は皆がMIZUNOの「白い靴」を泊だけのことだ。


かつて、スキー板の仕様規則、モータースポーツでエンジン規格が変わった時、そこには誰かの「一人勝ち」があった。一人勝ちしている者たちの道具を規制することで、戦いの土俵を中央に引き戻す。そこには得をする誰かがいる。


「カーボンプレート」を禁止することは望ましくない。
古代五輪ではないのだから。
革新的な道具を得た選手による、より速く、より強い成果に見る者は酔う。

もし禁止となっても、市民ランナーへの影響はないだろう。
かつて、アマチュアゴルファーに対して「ピンアイ2」が禁止されなかったように、市民マラソン大会で「ヴェイパーフライ禁止」となることは考えにくい。
日本陸連主催大会が「ヴェイパーフライを禁止します。履いて走ったら失格です。発見次第競技から排除します」と言い出すことはないと思う。

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