2022年3月 9日 (水)

我が心の引退レース

晴天の下、3年ぶりに東京マラソンが開催された。
「市民マラソン」としては3年ぶりの開催である。

最近は割と知られているのかも知れないが、冬から初春にかけて、関東地方は好天がつづく。
内勤で仕事をしているだけの時は気づかなかったが、マラソン練習をするようになって気づいた。
「そういえば、最近、全然雨降ってないな」

貴重な週末の練習機会が、雨で台無しということがほとんどないのである。

2022年初春はその傾向が例年より強まり、雨が降るとしても夜半に降って明け方に止む。
空を見上げてお天道様の粋な計らいに、幾度お礼を言ったかわからない。

3月に入ってからは15度を超える日もあり、ニット帽やネックウォーマーでは汗ばむ陽気となっていたが、東京マラソン開催日だけは最高気温12度(自身計測)と、ほどほどの範囲に収まった。
それでも、強烈な日差しは、記録を狙うエリートランナーの足を止めたように見えた。

エリートランナーでは世界記録保持者のエリウド・キプチョゲが初参加で快走を見せた。
あの走りを見ると、どうしてもアルファフライで走りたくなる。
僕のような5時間切れるかどうかのランナーには、厚底カーボンは要らないという論説を目にするが、あのふかふかな接地感は譲れない。

日テレの解説を務めた大迫傑は、この2月に現役復帰を発表した。
キプチョゲは1984年生まれだが、40歳手前で迎えるパリ五輪も目指すと言っている。
一方の大迫傑は1991年生まれ。挑戦継続は不思議ではない。

僕はまだレース中の大迫傑を目撃していない(練習中は1度見た)
冷たい雨の中、応援に行った2019年大会は、僕が待っていた地点より前に大迫が寒さで棄権していた。
また、大迫傑の走る姿が見られるのは嬉しいニュースだ。


さて、大迫傑は引退を撤回したが、この半年で「引退レース」について考え始めた。
市民ランナーでもやっていない限り、なかなかスポーツからの「引退」を考える機会はない。お金がないからゴルフは止めましたというのは、引退とはちょっと違う。

ゴルフと並び、マラソンは高齢者でも一定のレベルを維持できる。若い人よりも巧い、速い人がいる希有なスポーツだ。
速くは走れなくても、70歳過ぎまで続けられると考えていた。
だが、コロナ禍で出場レースが延期される度、このブランク後に再び「42.195kmの世界」に戻れるのか?と考えるようになった。

マスクを付けて走るのは身体がきついし、外して走るのは心がきつい。
人々がマスク無しで暮らすようになった時、今よりも歳をとっている。

残念だが、もう「47都道府県マラソン制覇」はできそうにない。
それでも、郷里の長崎県で1度走るまでは止められない。
次のレースは地元「東京マラソン」
そして最後は、被爆80周年記念で予定される「長崎平和マラソン2025」

それを我が心の引退レースにしたいと想っている。

ど素人!マラソン講座

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2020年2月12日 (水)

長崎平和マラソン エントリー方法発表!

2月6日
ANAが11月分の航空券を発売した(一般は7日から)

航空券の発売は年々早まっている。
以前は数ヶ月前からの発売だったが、今では年明けには10月まで。それ以降についても2月に発売される。
ANAは2020年2月7日よりANA VALUE・ANA SUPER VALUEについて355日前発売に変更した。

さっそく、長崎平和マラソンの足を確保する。
羽田から長崎に入る主なルートは2つ

1.羽田→長崎空港→バス(1,000円 35分)
2.羽田→福岡空港→特急かもめ(2,340円 114分)

時間的には1の方が1時間ほど早く着く。
長崎便が19,800円程度ならば1を選択しようと考えていたところ、16,000円ほどで買えた。
長崎空港では時間をとってV・VAREN PORT(V・ファーレン長崎のグッズショップ 2020年2月現在、常設公式ショップここだけ)に寄ろう。


同じ日、長崎平和マラソン公式サイトを定期巡回するとエントリーについての案内が2行表示されていた。

3月11日 地元(長崎市民・長崎県民)先行エントリー
3月25日 一般エントリー

「抽選」ではなく「先着」エントリーとなるのは織り込んでいたが、まさか「地元優先」を打ち出してくるとは思わなかった。来たるべき高齢化社会に備えて、スポーツを見る・する・支える文化を地域に根付かせることは、どこの地域においても必須であり、地元ランナー優先は賢明な策だ。

佐世保に住民票を移そうか・・^^;)

一瞬考えたけれど、マラソンを走るためにいったいどれだけ、いろいろなことが大変になるかがすぐに想像できたので、すぐに打ち消した。


翌日、2月7日
公式サイトに大会パンフレット(PDF)が置かれ、そこに詳細が記されていた。
以下は未公表だった要件について(事前の予想)と実際の比較。


●「恒久開催」か「1度きり」か?
(恒久)→言及なし

●エントリー方法
(先着)→先着と抽選
【1】3月11日 優先枠先着 2,000人
優先枠は「長崎県民」「ツアー参加者」
【2】3月25日 寄付申込者枠 200人
「平和基金」として5,000円を寄付
【3】3月25日 一般枠RUNNET 6,400人
【4】3月25日 専用払込用紙「抽選」1,000人
専用払込用紙の入手方法は記載が無い
【5】3月中旬 ツアー参加者優先枠 200人

●参加費
(1万円)→11,000円


長崎県民ではない僕は【2】【3】【4】【5】の該当者ということになる。
ただ【2】【3】は同時刻受付開始。
平和基金に寄付したいが、寄付操作に手間取っている間に【2】【3】共に定員に達して、募集が打ち切られはしないか。
不安を感じるレギュレーションだ。
【2】の寄付申込者枠の受付を【3】よりも先行させた方が、安心感がある。

定員を足し算すると 2000+200+6400+1000+200=9800
公表している定員1万人との差分200は、諸調整または何らかの出場枠に充てられるのだろう。


その他、新たにわかったことは次の通り
・前日、当日の事前受付なし。参加賞を含めて備品一式を事前発送
・スタートは「ブロック方式」であり、時間差をつけるウェーブスタートではない
・記念品はTシャツ。ぜひとも平和祈念像をあしらったデザインにして欲しい。
・関門は10か所

スポーツボランティアについては、現時点では未発表。
エントリー開始まで1か月、引き続き、リリースをチェックマしていきたい。

ど素人!マラソン講座

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2020年1月21日 (火)

大迫傑曰く「タイムは気にする必要はない」

大迫傑が2019年の著書「大迫傑 走って、悩んで、見つけたこと。」でこう言っている。

(以下引用)
日本の人たちはタイムを気にしすぎると思います。マラソンはレース当日の気温や風でペースが大きく変わります。最近はシューズやフォアフットが注目されていますが、マラソンはそれだけが要因にはなりません。シューズでタイムが上がったとしても、風や天気の影響で落ちることもある。(中略)市民ランナーの方もあまりタイムのことは気にする必要はないんじゃないかなと思います。
(引用ここまで)


世界記録を持つエリウド・キプチョゲと同じ「ズームX ヴェイパーフライ NEXT%」を履き、同じ「MAURTEN GEL 100」を使っても、気温が24度まで上がれば、タイムもなにもあったもんじゃない。
僕は大迫傑の言葉を思い出し、気持ちを切り替えようと独りごちてから、新横浜の街へと歩き出した。



この日はラグビーW杯の準決勝が横浜国際総合競技場で行われる日。
新横浜の駅に向かう僕の前方から大量の外国人が押し寄せてくる。彼らは皆テンションが高い。「いぇい、ぼろ勝ちだぜ」
「こてんぱんにしてやる」
とか言いながら(多分)歩いている。
もう既に試合が始まっているかのようだ。

僕はマラソンには暑すぎた1日の責任を誰に問うこともできず、やさぐれた気持ちで歩いて行く。日本人は不機嫌だな、世界中の悩みを一人で背負ってるんじゃないか?と思われても構わない。僕は機嫌が悪いのだ。
普通、マラソンを終えた後というのは、どんなタイムであれ、一定の達成感、そこまでいかなくとも安堵感くらいはあるものだが、今日は何もない。

マラソンではお約束、ゴール給水のペットボトル配布は無かったので、ファミマに寄ってアクエリを一気に半分飲み干すと、心身が落ち着きを取り戻した。
意識が朦朧としていたのか、新横浜から間違えて小机方面に乗ってしまい、マリノスサポかっと自分につっこんだ。

レースを終えて、ひとつだけ言えることは、10月のレースはもう走らない。
一番の理由は、台風の影響で中止になるリスクがあるということだ。
どれだけ暑い中だろうが、見知らぬ土地に旅して楽しみにしていたレースを走れば、一定の満足感が残る。
気象条件やタイムが同じ結果だとしても「東北・みやぎ復興マラソン」を走り、沿道の皆さんとふれ合うことができたら、どれだけいい想い出になったことか。

次に、気温が20度超えれば、せっかくの調整も台無しということだ。
大迫傑は「タイムのことは気にする必要はない」と慰めてくれるかも知れないが、できれば、目標をクリアして機嫌良く終わりたい。
来季以降は11月下旬以降の大会にしよう。

ズームX ヴェイパーフライNEXT%が足に合わなくてできた酷い血マメは、レースを終えて3か月経ってもまだ治りきっていない。


東北・みやぎ 台風→中止→ 鶴見川へ

 


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2020年1月20日 (月)

マラソンの最後の1kmは、それまでの41kmとは絶対に距離が違うと思う

4周め(最終周)
併催されていた10km、ハーフといった競技のランナーは既に競技を終えており、コース上を走っているのは「42.195km」に出場した20名だけ。すれ違うのは近所の市民ランナーばかりだ。

37.2km
最後の折り返しエイド
「すみません、水しかなくて」
えぇいいですよ^^) 
ほんとはポカリがよかったけど、仕方ない
あるものでなんとかする。現状に対応するのがスポーツの基本だ

気温が高いと身体はムリをしない。ということは心拍数が上がらずに走ってきたため「死にそうだ」とか「寝転がりたい」といった疲労感はない。
淡々と歩を進めて、あと1kmまで来た。

前方にゴール地点を探す
なかなか「GOAL」と書かれた赤い幟が見えてこない
マラソンではいつも、最後の1kmはどんだけ長いのかと思う。41kmまでの1kmと比べると、最後の1kmは2kmくらいに感じる。
これは、最も快心のレースで余裕綽々だった長野マラソン2010でさえそうだった。
それまでは、目の前に集中していた気持ちが途切れて、距離の計算に入ってしまうからか

ようやく、ゴールが見えてきた
確か「ゴールは左側に駆け抜けてください」と言われていたな
しかし、ゴールの周りにはスタッフさんも含めて、人は誰も居ない
コース上に残っているのは、僕を含めてあと数人なので、皆さんは撤収作業に追われているのだ。

無人のゴールにゴールするのは、マラソンでは初めてだった
もちろんゴールテープはないし、ここがゴールという線もない。


どこで時計を止めたらいいのかな?と思っていると、スタッフさんの1人が近寄ってきた。
もう終わりですか?と尋ねると「はぁ」と気のない返事。
僕は「ゴールラインがわからないので、もう僕はゴールしているのですか?」ということを尋ねたかったのだが「ゴールラインがない」という経験がないので、うまく言葉が出てこなかった。
まぁ、多分大丈夫だろうと時計を止める。あとで公式タイムと比べると10秒ほど多かった。

タイムは思い描いていたものと比べると残念なものだったが、今日も歩かず、諦めず、手を抜かず完走を手に入れた。
これまで、途中で歩いたのは初マラソンの1度きり。2007年以降は歩いていない。
「歩いたら完走とは言わない」
マラソンの師匠から言われた言葉を、今日も思い出した。


「えっとタオルがあります」
スタッフさんが思い出したように、箱の中からタオルを取りだして渡してくれる。
へぇタオルあるんだ。知らなかった
ちなみにこれ、42.195kmCongratulation!と書かれた今治産のタオルだった。
よくマラソンで配られる「フィニッシャーズタオル」(バスタオル)は使う場面がなくて困るのだが、このタオルは日常使いにその後、重宝した。各地のマラソンもこのタオルを配ってくれたらいいのに。

タオルを手にしたと思ったら、すぐに記録証が手渡される
はやっ!
もう、帰っていいんですよね?
そう確認してから着替えのテントへ
ここで、ヤマダさんに話しかけたのは前回書いたとおり。


東北・みやぎ 台風→中止→ 鶴見川へ

 


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2020年1月18日 (土)

地道に走り、最下位を脱出

22.2km
2周目を終えてスタート地点に戻る

肩が凝ってきたので、予備としてウェストポーチに入れておいたピップエレキバンを貼ることにする。
ところが、入れたはずの場所を手でまさぐっても見つからない。途中で貼っている余裕などないということだ。来期のマラソンでは始めからすべて貼っておこう。
今回のレースでも磁石の威力は絶大だった。練習時に「ここが痛くなる」とチェックしておいた6カ所に貼ったところ、その場所には一切痛みが出なかった。

帰宅してから気づいたのだが、受付でもらった配布資料の中に「リ・ソビームちっぷ」なる商品の試供品が入っていた。試しに筋肉痛が出ている場所に貼ったところ、痛みが軽減した。ただ、ピップエレキバン以上の効き目というほどではない。


コースは日を遮るものがなく、太陽が僕らに容赦なく照りつける。10月の最終日曜日とは思えない陽気。この時気温は21°に達していた。マラソンを始めて以来、レースで経験する最高気温だ。
ズームX ヴェイパーフライ NEXT%も、MAURTEN GEL 100も、十分な練習距離も、この暑さの前では効力を発揮しない。
つくづく「暑くなる可能性のあるレースを走ってはいけない」ということを思い知らされている。

スタート直後は、昨晩の雨で滑りやすかった鉄板は乾き、走りやすくなっていた。


折り返した後、前方から来るランナーのゼッケンで、どのレースを走っているかが確認できるのだが、どうやら僕は最下位を脱出したらしい。1人ないし2人が僕より後ろを走っているようだが、いつ抜かしたのかは記憶が無い。
できれば、1人でも前を往くランナーを捉えたいところだ。

レースを終えて、僕の1つ前の順位を走っていた山田さん(仮名)に話しかけた。
追いつこうと思って必死に走ったんですけどね。
すると山田さんも「こっちは追いつかれまいと必死に走ってました。でも歩かないでコツコツ走ってスゴいなと思ってました」

そうヤマダさんが言ってくれたように、ひたすら地道に走る三周めが終わる。


4周めイン
32.2km
スタート会場折り返しのエイドで、チョコを1つもらう。
かつて、東京マラソン2009で「ハンガーノック」に陥っていた時、沿道の女性(私設エイド)がくれたチョコ1つで復活した経験がある。
口に放り込んですぐにカリカリと噛む。レースが始まってから飲むか、流動食ばかりだったから噛むのは刺激になっていいかも知れない。
もうなんにでも、すがりたい。何かのきっかけで覚醒しはしないだろうか。

東北・みやぎ 台風→中止→ 鶴見川へ

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2020年1月 2日 (木)

ズームX ヴェイパーフライ NEXT%は足にフィットしない

給水所で水分補給。
そこに、鶴見川マラソンの大会スタッフから「ジャパネット頑張れ!」の声がかかる

V・ファーレン長崎2019シーズンのユニフォーム、スポンサーへの配慮から^^;)
胸のスポンサーロゴを隠さないようゼッケンを付けているので、白文字のJapanetがよく目立つ。

リンガーハット頑張れ、メモリード頑張れという声はかからなかった。
こうして応援してくれるのは、大会スタッフのみ。
一般の沿道応援はゼロ。
これまでに出場したマラソンでは初めてのことだ。

走っている時は、不甲斐ない自分の走りが、どこかで爆発しないかと、そればかり考えていたので、応援のことはまったく気にならなかったが、やはり、張り合いが無い。
「気温20度超え、晴れ」というお散歩日よりなので、地元のランナーや散歩の人は、そこそこに出ている。ただ、多摩川河川敷と比べればかなり少ない。
手をつないでデート中のアベックが「なに、これ?」「マラソンじゃね?」と話している。ススキが高く茂り、周囲から散歩道を隠しているので、今にもなにか始めそうな雰囲気に苦笑いする。

18km
二周めの折り返しを過ぎた最初のラップタイムは、17kmに比べて13秒も落ちた。そしてそのまま安定する。

20km
2つめのMAURTEN GEL 100を摂る
昨晩から1リットルも飲んだ「MAURTEN DRINK MIX 320」の効果はまったく現れない。
それよりも、朝食に食べたセブンイレブン「金のハンバーグ」がもたれてたまらない。柔らかくて消化にいいだろうと思ったが、当てが外れた。来年の長崎平和マラソンの時は、流動食でも用意しなければならない。


右足の指がちくちくと痛む
マメができたな・・
できたものは仕方ない
走っている時に考えても仕方ないので、すぐに忘れる。

マメ対策として、すべての指にセラポアでテーピングしているのだが、今回はそれでも左右合わせて4本の指にヒドい血豆ができていた。

原因は「ズームX ヴェイパーフライ NEXT%」だ。
2018年モデルでは、まったくマメができなかった。
それは、アッパーのフライニットが足の甲にぴたりとフィットして、靴の中で足が前後に動かないからだ。

2019年モデルのNEXT%では、一部のプロランナーが「フライニットは雨のレースで重くなる」と言ったために、新素材「ヴェイパーウィーブ」に代わった。
ナイキは「フライニットよりも軽量で通気性に優れる」「汗や雨などの水分の吸収を抑えドライ性能が向上」と謳っているが、それによって、フィット感を犠牲にしたのだ。

さらにシューレースをきつく締めても、この特性は変わらないと思う。
箱根駅伝をNEXT%で走った選手の中にも、マメができた選手がいたのではないだろうか。

2019年初夏、大迫傑は雑誌のインタビューに答えて「(フライニットで)靴の中で足が遊ばなくなった」と語っていた。
2020年夏発売モデルは(2017→2018がそうであったように)2019年モデルをベースにしたマイナーチェンジになると推察する。
ぜひ、アッパーにフライニットを採用して欲しい。

たのみますナイキさん!

 


東北・みやぎ 台風→中止→ 鶴見川へ

 

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2019年12月12日 (木)

MAURTEN GEL 100の切込みは、どれくらい深くすればいいのか

「ジェルは切込みが甘いのでレース前に切込みを深く入れてください」という注意書きにどう対応したか。

写真右はノーマルの状態
これでは、レース中に開けようとして往生するらしい。

写真中はタテ方向に大きく切込みを入れたもの
あと1mmで中身が飛び出てしまう!というところまで切っておいた。

写真左は万が一タテ方向が開かなかった場合に備えて、ヨコ方向の通常切込みをさらに大きく切り開いたもの

そして、実際のレースでは写真中のタテ方向の切込みで、容易に開けることができた。
内容物は液体ではないので、封を切った途端に飛び出てこぼれてしまうことはない。

その物体は例えるならばスライム。
実際には羊羹をゼリーにしたような味と食感。
まさに「食べやすい羊羹」をレース中に食べている感覚だった。
決して悪くない。いや、これで「通常のジェルの3倍の炭水化物が吸収できる」という売り文句が本当ならば、非常にいい!

ただ、エネルギーが効率よく補給できることと、エリウド・キプチョゲのように速く走れることは別問題。
キプチョゲはMAURTENを摂ったレースで世界記録を出したが、それはいくつかの理由が複合した産物であり、MAURTENがどれだけの比重を占めるのかはわからない。

レース結果は複合要因により決まるのであり、この日の「高温」という突出した悪条件の元では、MAURTENの真価はほとんど発揮されなかった。
では、次のレースではどうか?というと、レース中の補給ジェルとして「ショッツ・エナジージェル」など他のすべてのジェルを止めて、MAURTENだけで走ってみたいと思っている。


往路の間、追い風が背中を押していた。
それは「押している」と感じたのではなく、何も感じなかったことで、そうだとわかった。
無風の場合、若干の追い風を身体は感じる。
いくら、亀のようとは言っても、走っているのだから、風圧は身体にかかる。
それが全くなく、まるで無風の中にいるように感じていることこそ、追い風の中にいるということだ。

17.2km
二周めの折り返し点
この往路5kmはまずまずのペースをキープ。
だが、予感は当たっていた。
ここから、逆風を受けて、次第にペースが落ちていくのだった。

 


東北・みやぎ 台風→中止→ 鶴見川へ

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2019年12月 7日 (土)

秘密兵器はエリウド・キプチョゲが使ったジェル MAURTEN GEL 100

13km
ここでいよいよ今回の新兵器「MAURTEN GEL 100」を投入する。
これはエリウド・キプチョゲがマラソン世界記録を出した時に使用したジェル。

■メーカー:モルテンジャパン
■価格:1袋 920円+税
■Amazon、MAURTENのウェブサイトで販売(どちらで買っても価格、送料とも同じだった)

このジェルが他のスポーツジェルと異なるのは「脳を騙す」こと。のみ込んだ後、胃に到達した時点ではジェル状になり、炭水化物を包み込んで胃液から隠している。
そのため、胃に滞留せず腸に吸収され、走るエネルギーとなる。
「通常のジェルの3倍の炭水化物が吸収できる」というのが売り文句だ。
1袋(40g)で100kcal(炭水化物25g)40分~1時間程度の運動に必要なエネルギーを摂取できる。


マラソンでの使い方をメーカーは次のように説明している。

レースタイム3時間の場合
■レース20キロ以降
(MAURTEN DRINK MIX 320を事前に飲んでいた場合)
■10キロ毎に1袋
レースタイム4時間の場合
■35分あたりに1本


これを自分のレースタイム(5時間)で解釈したプランが以下の通り。

▼前日夕方~レース2時間前
MAURTEN DRINK MIX 320×2(合計1000ml)
▼45分毎に1袋
13km、20km、27km、34kmで4袋


商品に同梱されていた「ご使用前に必ずお読みください」には「ジェルは切込みが甘いのでレース前に切込みを深く入れてください」と記されていた。
これは、使用したプロランナーから「開けるのに苦労した」という声が出たためらしい。

しかし、説明は書いてあるものの、どのような切込みを入れるとよいのかは書いていない。実際に開けてみなければ、どれくらい開けづらいかはわからないし、どれくらの深さで切込みを入れるかはわからない。
試しに1つ開けてみればわかることだが、1袋が920円(税別)するものを試しに開けてみるほど僕は酔狂ではない。

できるだけ深く、ぎりぎりまで切込みを入れておいた。
そして、実際のレースではどうだったか。

東北・みやぎ 台風→中止→ 鶴見川へ

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2019年12月 6日 (金)

快走の根拠 3つのアドバンテージ

折り返してコヤマドライビングスクール横浜を過ぎた所でスズキさんがカメラを構えていた。
マラソンでは毎回、オールスポーツが撮ってくれた写真を一枚買って並べて飾っている。
この大会にはオールスポーツのカメラが入らない(入る時もあるらしい)ので、スズキさんに「天気がよかったらお散歩をいかが?」と声をかけておいたのだ。
多摩川河川敷の大会では、いつも、写真を撮ってあとで送ってくれる。

デジカメをヨコに構えて写真を撮っている彼に「恋するフォーチュンクッキー」のポーズで"タテのフレームでお願いします"と伝える。いつも購入する写真はタテフレームと決めているからだ。
しかし、スズキさん、その意図が汲めない様子。
まぁいいか、トリミングしてタテに切り取ればいい。デジカメ画質ならば、2Lサイズプリントにギリギリ耐えるだろう。

10km
2つめのジェルを取る
スプリット・ブレスレットで確認すると、ここまでは予定ペース通り。
いつもならばタイム計測センサーを跨ぐところだが、ここにはその設備はない。
レース完走直後に手渡された「完走証」には、スタート会場に設置されたセンサーでの計測タイムが記載されていた。従って、10km、20km、中間点といった記録はない。

地点1(12.195km地点)
地点2(22.195km地点)
地点3(32.195km地点)
地点4(42.195km地点)

12.195km
1周め終了 給水所で水をもらって折り返し。
既に「30km」「ハーフ」のランナーもスタートしており、会場は閑散としていた。

気温はさらに上がり、11時現在で23.5度
それでも、今回のレース準備では、いつものレースより"アドバンテージ"がある。この時点では暑さへの不安よりも、これから体の状態がどこまで上がるのか?への期待感が大きかった。

アドバンテージ
1.6か月かけて食生活を改善し、体重は過去大会で最も軽い
2.去年の「つくばマラソン」よりも+100km距離を踏んだ
3.秘密兵器「MAURTEN GEL 100」を投入している

体重、練習量、補給。これで悪い結果が出るわけがない。
しかし目論見とは裏腹に、現実の僕は一向にペースが上がってこない

二周目に入り、これではいけないと、無理やりスイッチを入れてキロ当たりのペースを15秒上げた。


コヤマドライビングスクール横浜の先で、スズキさんがまだ待っていてくれた。カメラをヨコにして構えている。「恋するフォーチュンクッキー」に加えて「タテでお願いします」と声に出してみたが、やはり伝わらない。スズキさんは困った顔。
帰宅後、スズキさんから届いたメールにその理由が書いてあった。

写真を撮ろうと思って、昨日、久しぶりにデジカメを取り出してフル充電しておいたんです。ところが、写真を撮ろうとするとバッテリー切れのエラーが起きて。結局、写真を撮ることができませんでした。

気を遣わせてしまい、申し訳ないことをした。
従って、残念ながら今回は記念写真なしとなった。

 


東北・みやぎ 台風→中止→ 鶴見川へ

 

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2019年12月 5日 (木)

10時の段階で20度を超える

5.0km地点の折り返し
ということは、ここまでおよそ7.2km

いつものレースならば、42.195kmという連続性のなかに、その距離ごとの意味を見いだしていくのだが、今日のような「4往復」コースの場合、どうしても「1往復」を一括りに見てしまう。

給水所でスポーツドリンクをもらう。恐らく粉で売っているものを水で溶かしたものだと思う。
いつもならば、このあたりの給水所はすべてスルーする。
理由は序盤の給水所は混雑していてタイムロスが大きいから。
その代わり、ランパン両側のポケットにアミノバイタルGOLDを入れておき、自主給水する。

今日はまだ自主給水がたくさん残っているが、あまりにも給水所が空いているので(というより僕以外のランナーは居ないので)立ち寄ることにした。

暑いですねぇ
そう言ったのは僕のほう
これまでに経験したマラソンの中では恐らく一番暑い。
それもそのはず。スタート時は18度だった気温は、10時の段階で20度を超えていた。

しかし、スタッフさんは僕の暑いですねぇをスルー
運動していないから自分は暑くないと思ったのか、いちいち相づち打ってはいられないと思ったのか・・

この大会のスタッフさん、全体的に"仕事が手堅い職人さん、ただし、必要以上の愛想はなし"という印象だった。
スポーツボランティア側にいる時の僕は、愛想のよさと熱さ(熱苦しさ?)が取り柄だから、ちょっともの足りない。
(考えには個人差があります)

 

前日は終日雨が降ったため、コースのあちこちには水たまりができている。
水門の上に敷かれた鉄板は特に雨が乾いていなくて、足を取られぬよう神経を使った。
それでも、不整地の多摩川河川敷で行われる大会と比べたら格段に走りやすい。
多摩川河川敷だと前日が雨の場合、水たまりを避けてアメンボウのように飛び跳ねる「水たまりジャンプ走」になってしまう。マラソンの調整に来ているのに、障害物競走になってしまう。レースペースはズタズタになる。

100%舗装路の「鶴見川コース」はいい!非常にいい!
片道5km(往復10km)なので、ハーフマラソンならば2往復で済む。
来年から本番前の調整ハーフマラソンは、多摩川ではなく鶴見川に来よう!

東北・みやぎ 台風→中止→ 鶴見川へ

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